「選手生命短い」が話題も…堀米雄斗大逆転で2大会連続金!“聖地”LAで五輪3連続メダルの可能性
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月30日 8時51分
雄叫びをあげる堀米雄斗(C)共同通信社
【パリ五輪】スケートボード 男子ストリート
崖っぷちから圧巻の逆転劇で初代王者の貫禄を見せつけた。
「ここまでくるまでに諦めかけたこともありましたが、本当に少し、『1%』の可能性を信じてやってきた。それが最後に実ってすごく嬉しいです」
日本時間30日未明の決勝で、正式種目入りした東京五輪から2大会連続Vを達成。こう言って安堵の表情を浮かべたのが堀米雄斗(25)だ。
ストリートは「ラン」(2本滑ったうち高得点の方)と「ベストトリック」(5本滑ったうちの上位2本)の合計点で順位を競う。
ランを暫定4位で終えた堀米はベストトリックで大苦戦し、ラスト1本の時点で暫定7位に沈没。メダル獲得は絶望的と思われたが、最後の最後に全出場者の中で最高得点となる超難易度の大技を成功させ、一気に表彰台の頂点に立った。
「みんなの応援が最後に乗れたカギになったのかなと思っています。これからも頑張るので応援お願いします」(堀米)
前日には女子ストリートで吉沢恋(ここ・14)、赤間凜音(りず・15)が金銀ワンツーフィニッシュを決めたばかり。メダルラッシュに日本中が沸き、早くもSNS上では堀米に「次」を期待する声も上がっているが、
「スケートボードは選手生命が短くて、全体的な平均年齢も低い」――。話題を呼んだ吉沢の優勝インタビューの発言が気にかかる向きも少なくないのではないか。
たしかに女子ストリートの出場者全22人のうち、二十歳以上は5人で、平均年齢は17.8歳。決勝に進んだ8人の平均は15.9歳となり、二十歳以上の選手はゼロ。おまけに、予選最下位は最年長27歳の米国代表マライアだった。データだけを見れば、年齢が低いほど結果を残しているだけに、吉沢の「選手生命が短い」という発言も頷ける。
しかし、男子の事情はまったく異なっている。
同種目の出場者全22人の平均年齢は26.6歳(二十歳以上は20人)で、決勝メンバーは同26.5歳とほぼ変わらない。しかも、銅メダルを獲得した米代表ナイジャ・ヒューストンは29歳。選手生命は女子よりも男子の方が長いのだ。
次の夏季五輪はスケートボードカルチャーを生んだ米国(ロサンゼルス)で開かれる。その時、堀米はまだ29歳。今大会の銅メダリストと同じ年齢だ。気は早いが、“聖地”で3大会連続のメダル獲得を果たす可能性は十分にありそうだ。
◇ ◇ ◇
スケートボードにはケガが付き物。堀米自身、「年4回骨折したことも」と語っていたし、男子パークの永原は右大腿骨解放骨折により、骨が皮膚を突き破って露出する大事故に見舞われた。その他、今大会の代表選手だけも故障歴を挙げればキリがない。選手たちの「壮絶故障歴」とはいったいどんなものなのか。
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