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女子競歩個人種目を2人同時辞退で誹謗中傷騒ぎ…《陸連のせいでは?》東京五輪前にはサニブラウン選手らに個人種目制限案

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月31日 9時26分

女子競歩個人種目を2人同時辞退で誹謗中傷騒ぎ…《陸連のせいでは?》東京五輪前にはサニブラウン選手らに個人種目制限案

柳井綾音選手の悲痛の訴え(本人のⅩより)む

 日本陸連が29日に発表した、女子20キロ競歩代表の岡田久美子(32=富士通)と柳井綾音(20=立命大)の出場辞退の一件。理由は「(新種目の)男女混合リレーに専念するため」としたが、この決断に賛否の声が相次ぎ、柳井はSNSでの誹謗中傷に対し、自身のⅩ(旧ツイッター)で「今回の20kmWの辞退の件ですが、たくさんの方から厳しい言葉に傷つきました。試合前は余計神経質になり、繊細な心になります。批判ではなく応援が私たち選手にとって力になります。批判は選手を傷つけます。このようなことが少しでも減って欲しいと願っています」と訴えた。

 陸連は、2人の辞退による選手の入れ替え、追加は行われないと発表した。だが、炎上した背景にはその理由が明記されず、報道で正確に伝わらなかったこともあるだろう。「出場資格を持った選手がほかにいない」ことを知らない人たちが《他の人が出られたのではないか》と勘違いして誹謗中傷を書きこんでいたからだ。

 7月26日の日本陸連公式サイトには、『女子20km競歩:藤井3度目、岡田2度目の世界大会入賞なるか』と題し、柳井を含む3選手の個人種目出場に期待する記事を出していたこともあり、ファンは個人でも混合でも応援していた。

「さらに柳井選手がXで陸連の発表直後に『今回、男女混合リレーに専念させて頂くことになりました。オリンピックで辞退するということはすごく贅沢だと思いますが、1本に集中してメダルを目指したいと思います』と投稿したのも炎上に繋がりました。この"贅沢"の記述に反応した人も多かったようです。選手側が誹謗中傷を受けないよう選手が個人でSNSの投稿をしなくていいように陸連が補足説明をするなどできることはあったでしょう」(スポーツ紙記者)

 SNSでは《良い判断のように僕は思います。競歩は1レースごとによる身体へのダメージが大きい種目、さらにパリ五輪本番のレースでは暑さも予想されます》と賛成の意見も多かったが、否定の中には選手ではなく陸連を批判する投稿も少なくない。

《ええ、これ本人の意向なのか?》《混合リレー自体が今回初らしいけど短距離じゃあるまいし、なぜ日本陸連は個人とリレーの両方でエントリーさせたのか》

 2人の選手が個人の出場を辞退したのが自身の意思ではなく陸連の要望ではないかと感じたファンの声も散見された。日本陸連は東京五輪の前にも、陸上男子短距離をめぐり強化委員長が「リレーの金メダルが期待されているので、個人種目は1種目にしてほしい」と制限案を出し、個人種目の表彰台を目指していたサニブラウン・ハキーム(25)らが「リレーは正直、二の次」と異論を唱え物議を醸した。

「東京五輪では個人の犠牲を払ってでも確実にメダルを獲得するという組織の意向が現れたのが、陸上男子400メートルリレーの騒動でした。今回の競歩の個人種目辞退は2人同時のタイミングだったことから、組織の口添えでは?と訝るファンも多かったようです」(同)

 個人では8月1日に日本選手権を大会新&自己ベストで制した藤井菜々子(25=エディオン)が出場する。

  ◇  ◇  ◇

 喫煙と飲酒が発覚した体操女子のエース宮田笙子選手(19)の五輪参加辞退も協会は他人事の姿勢。「辞退」は自発的な決断の余地はなく、協会が下した「処分」でもない。事なかれ主義だ――と批判するのは五輪アナリストの春日良一氏だ。

 ●関連記事【もっと読む】自己保身に一辺倒の日本体操協会の対応に、パワハラや体罰を生み出す日本スポーツ界の土壌を見た…で詳しく報じている。

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