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思春期女子の悩みは「ユースクリニック」へ…病気から交際の悩みまで

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月31日 9時26分

思春期女子の悩みは「ユースクリニック」へ…病気から交際の悩みまで

親には相談しづらいけど…(C)日刊ゲンダイ

 だれかに相談しづらい悩みを持っている10代女子のみなさん、「ユースクリニック」が助けになるかもしれない。

 ヘアアイロンで毛先をカールしてもらっている女の子もいれば、恋人の行動がデートDVかをチェックできる「デートDVチェッカー」を見ている女の子もいる──。「藤沢女性のクリニックもんま」(神奈川県)で毎月第1土曜日14時から17時に開かれている「オープンユースクリニック」での光景だ。

「2021年7月から若者を対象にしたオープンユースクリニックを始めました」

 こう話すのは、産婦人科医の門間美佳院長。オープンユースクリニックは無料で予約不要、性別問わず「だれでも気軽にどうぞ」だが、1対1で相談したい人には、19年の開院当初から「ワンコインユースクリニック」を設けている。

 こちらは1回500円(20~30分)で助産師、看護師、思春期保健相談士ら専門知識を持ったスタッフが対応。基本的に13~18歳の女性が対象で、要予約であるものの保険証は不要だ。相談内容は、月経不順、妊娠不安、月経痛、月経前のイライラなど婦人科領域から、彼氏との関係や摂食障害などさまざま。

「『医療機関を受診するほどじゃないけど』といった相談も多いです。薬の処方など医療的介入が必要と判断した場合は、クリニックの予約を取り、後日保険証持参で受診してもらいます」

 門間院長がユースクリニックを開いたきっかけは、17年、18年と平塚市で起こった新生児遺棄事件。困っている女性が気軽に相談できる場所が必要と痛感する中、スウェーデンをはじめ北欧でポピュラーな存在であるユースクリニックを知った。

 スウェーデンには「ユースクリニックのためのガイドライン」があり、「人権尊重の考えを基盤とし、“若者の性と生殖に関する健康と権利”に焦点を当て、身体的・精神的なウェルビーイングを促進することを目的とする」と記されているという。

「若者中心の場であることが重要で、専門知識を持ったスタッフが若者を尊重した対応をしている。人口1000万人ほどのスウェーデンには約250カ所のユースクリニックがあり、中学、高校の保健の授業では、困ったことがあったらユースクリニックを利用するようにと学ぶそうです」

■性的グルーミングへの警告も

 北欧のケースを参考に、日本でもこの数年、ユースクリニックを設ける婦人科クリニック、NPO法人、自治体が少しずつ増えてきている。ただ、まだ正確な定義がないので、各ユースクリニックがそれぞれのスタイルを模索しながらサービスを提供している。

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