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災害時の応急処置で強く押さえ続ける圧迫止血では紙は使わない

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年7月31日 9時26分

災害時の応急処置で強く押さえ続ける圧迫止血では紙は使わない

(東京消防庁HPから)

 災害時に想定されるリスクのひとつが「出血」だ。何らかのケガによって大出血が止まらなくなると、命の危険もある。日々、救急業務に当たる東京消防庁救急部の木村和巳消防司令と、上曽一永消防司令補に、応急処置の方法を聞いた。

「出血しているところに清潔なタオルやガーゼ、ハンカチなどを当てて、その上から強く押さえて止めるという『直接圧迫止血法』が基本になります。ほとんどの出血は、この方法で止血することができます。控えていただきたいのは、押さえている箇所から手を離して、『血が止まったかな?』と頻繁に確認してしまうことです。ある程度固まってきたものを、はがしてしまうことになります。これを知らない人は多く、ついつい患部を確認してしまってなかなか血が止まらないというケースが多いので、とにかく押さえ続けるようにしてください」(木村消防司令)

 災害時には清潔な布が手元にないケースもあるだろう。その場合に極力、避けるべきなのが「紙」を使うことだ。

「出血部位を押さえる際に、脱脂綿やティッシュペーパーを使用してしまうと、繊維が傷口に入ってしまうので好ましくありません。なるべく、清潔なガーゼ、ハンカチ、タオル、キッチンペーパーなどを使いましょう」(上曽消防司令補)

患部を押さえるならゴム手袋やビニールの買い物袋などを活用

 また、止血の際に傷口を押さえる人はなるべく直接血液に触れないようにする必要がある。自身の血液なら問題ないが、他人の場合、なんらかの感染症を保有している可能性があるからだ。これを避けるには、ゴム手袋やビニールの買い物袋などを活用して患部を押さえるようにするといい。

「押さえていても、出血量が多い場合、血液が染みてきてビチャビチャになってくるケースもあります。その場合、ガーゼなどを取り換えるのではなく、上に新しいガーゼをどんどん重ねるようにしてください。また、止血のために縛るのも有効ではありますが、ビニール紐などの細いものは神経を損傷させる可能性があるので避けていただき、ネクタイなど幅があるものを使うようにしてください」(木村消防司令)

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