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夏に気になる足のニオイ…徹底的に対策したい

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月3日 9時26分

夏に気になる足のニオイ…徹底的に対策したい

皮膚の病気が見つかるケースも…

 本格的な夏が到来した。汗ばむ季節になると気になるのがニオイだ。とりわけ靴を脱いだときのモワッと漂う悪臭に悩む人も少なくない。何か対策法はあるのか? 「あつた皮ふ科・美容皮膚科クリニック」院長の佐々木良輔氏に聞いた。

「足裏は体の中でも汗腺が多く存在し、1日にコップ1杯分の汗をかくといわれています。汗自体には臭いはありませんが、靴や靴下をはき続けて足が蒸れると皮膚の常在菌が繁殖し、角質を分解する過程で『イソ吉草酸』と呼ばれる物質を発生させます。これが悪臭の原因です」

 イソ吉草酸は、納豆のような臭いが特徴で、国が定めた悪臭防止法で特定悪臭物質の規制対象とされている。研究によると、イソ吉草酸を東京ドームの中心にたった1滴垂らすだけで、ドーム中に悪臭が充満するほどの拡散力を持つというから驚きだ。

「通気性が悪く足が密閉される革靴やヒールは、汗を吸収しづらく常に蒸れた状態になります。一見、通気性が良いと思われるサンダルも、汗をかいたまま歩き続けるとサンダルの底やゴムの部分に足が密着してベタベタになりやすい。とりわけ、足に異常な量の汗をかく『足蹠多汗症』の場合、一年中足が湿った状態が続き、イソ吉草酸を発生させやすいので要注意です」

 臭いの発生源は、角質が多く存在する足裏だ。実際、「花王」が独自の技術を用いて足裏の臭いを解析したところ、イソ吉草酸が最も多く検出されたのは足の親指の付け根付近で、時間の経過とともに増加することが分かった。

■皮膚の病気が見つかるケースも

 さらに、足を毎日洗っていたとしても、洗い残しがあるとその上にイソ吉草酸が蓄積され、臭いが強まる恐れがある。頑固な足の臭いを抑えるためにも、足はせっけんで洗いたい。

「イソ吉草酸は水だけで溶けません。せっけんで足裏と指の間をまんべんなく洗い、しっかりと洗いきれれば、その日に発生したイソ吉草酸の量はリセットできます。また、足が蒸れ続けないよう、綿などの吸湿性の高い靴下をはき、普段、革靴を履いて出勤されている方であれば、職場ではサンダルに履き替えたり、靴の中に吸湿インソールを入れておくといいでしょう」

 ほかにもエタノールはイソ吉草酸を溶かすといわれている。万が一、出先で靴を脱がなければならない際には、アルコールシートで足を拭くと足の臭いを軽減できるというから試したい。

「足蹠多汗症の方に対しては、汗の出る管を閉塞させて発汗を抑える『塩化アルミニウムローション』を処方しています。多汗症の重症度にもよりますが、効果が高ければ足裏はサラサラになります。保険適用外ですが1本2000円程度と比較的安価なうえ1シーズン持つので、処方を希望される場合には医師に相談してください」

 まれではあるが、足の臭いから他の皮膚の病気が見つかるケースも見られるという。

 カビの一種である白癬菌が足の皮膚に感染する「足白癬(水虫)」の場合、傷口から雑菌が入り込んで臭いを発する。皮膚に数ミリ大の小さな穴があく「点状角質融解症」では、穴に雑菌が増えると膿が生じやすく悪臭を放ちやすいという。足の臭いがひどく悩んでいたら、一度、皮膚科医に相談してみてはどうか。

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