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俳優・平岳大さんが語る『SHOGUN 将軍』撮影秘話 人生とリンクする「2匹の招き猫」との出会い

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月5日 9時26分

 真田さんとご一緒したのは2シーンです。真田さんは出演者としてだけでなく、「将軍」をつくるためにプロデューサーとしても何年も制作に携わって、この作品に全身全霊を傾けていた感じですね。プロデューサーとして、ご自身が出ていらっしゃらない場面でも現場に来て、エキストラの着物を直したり、僕と監督の伝令をやってくださったり。

 僕には励ましや「ここがよかったよ」というポジティブな声はかけてくださったけど、ダメ出し的なことはなかったですね。

 日本の芸能界だと上下とか、横、斜めのヒエラルキーもあるけど、みんなそういうのを取っ払ってやっていた。日本人のスタッフ、役者はプライドをかけてつくっている印象を受けました。

 エミー賞には作品として引っかかるとは思っていました。でも、まさか自分が助演男優賞にノミネートされるとは。ですから、「やった!」というよりは、「僕でいいのかな」っていう感じですね。「将軍」という作品と石堂という役がよかったということだと思います。

人生とリンクする2匹の招き猫との出会い

 猫との出合いは僕の人生とリンクしているような気がしています。育てたのはどちらも茶トラで、僕にとっては招き猫、出世猫なんです。

 最初の猫は浅草の雷門でホームレスのおじさんからもらいました。名前は雷門の下にいたからサンダー。引き取ったのは僕にとって最初の大河ドラマ「篤姫」(08年)の直前です。仕事をもってきてくれたのかなと思いました。

 20年にハワイに移住した時に一緒に連れて行こうとしたら、コロナになって連れて行くことができなくなり、妻の実家で預かってもらうことになりました。そうこうしているうちに「将軍」をはじめ、海外の仕事をいただけることになりました。去年の年始にはフィリピンとの合作映画の撮影を日本でやることになっていて、サンダーは僕が帰国する直前まで元気にしていたんです。

 ところが突然、体調を崩してみるみるやせ細り、僕が帰国した時には本当に骨と皮だけになっていた。そして、帰ってくるのを待っていたかのように、僕の腕の中で亡くなりました。あのタイミングで旅立つのは僕の人生と何かリンクしているとしか思えません。

ご飯をあげたら「おいしい、おいしい」と食べたサモン

 もう一匹は堺雅人さん主演の連続ドラマ「塚原卜伝」(NHK・BSプレミアム=11年)に出た時に連れてきた猫です。収録は茨城にあるNHKの時代劇のオープンセット「ワープステーション江戸」で行われました。夏の暑い日でした。撮影が終わり、カツラを取って、プレハブみたいな建物から出たら、アシスタントプロデューサーが子猫を抱えていた。

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