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市船橋戦は「一番やってはいけない負け方」だった。野球を続けるのは7、8人、150キロ右腕の進路は…(専大松戸監督・持丸修一)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月5日 9時26分

市船橋戦は「一番やってはいけない負け方」だった。野球を続けるのは7、8人、150キロ右腕の進路は…(専大松戸監督・持丸修一)

夏が終わっても大忙し(持丸監督)/(C)日刊ゲンダイ

【持丸修一 76歳名将の高校野球論】#43

 非常に悔しい負け方でした。

 専大松戸は夏の千葉大会5回戦で市船橋に1-5で敗れました。守備の乱れが敗因です。

 試合を決したのは1点ビハインドで迎えた八回裏の守備でした。先頭打者を死球で出塁させると、捕逸から無死二塁に。そこからバント処理のミスを連発し、ボロボロと3点を吐き出してしまった。痛恨の極みです。

 私は「守り勝つ野球」を基本とし、スクイズ対策やバント処理は徹底的に、もっとも重点を置いて練習してきたつもりでした。選手たちもある程度は自信があったはず。それだけに1度目のミスでチームに動揺が走り、そこから負の連鎖が起きました。市船橋の投手力やチーム力も見事でしたが、自滅に近い形で、一番やってはいけない負け方だったのです。

 試合後、選手たちには「(大学など)次のステージではこんなに悔しい思いをしないように頑張りなさい」と声をかけました。今夏で引退した3年生のうち、野球を続けるのは7、8人。その子たちには、この失敗を糧にしてもらいたい。

 私も必ず次に生かします。すぐに気持ちを切り替えることは難しい。なぜ負けたのか。試合に臨む前、普段の練習の段階で潰すことのできた敗因があったかもしれない。もっと自分にできることはなかったのか……。秋季大会に向けて新チームをつくっていく必要がありますが、結果を受け止めて消化するには少し時間がかかりそうです。

 前述した、今後も野球を続けていく選手のひとりが右腕・梅沢翔大です。

 市船橋戦で自己最速の150キロをマークするなど、成長を感じさせてくれました。大会前に「プロ志望」と話していましたが、今はどう考えているのでしょうか。近々、意思を確認するつもりです。

 正直に言うと、梅沢のポテンシャルをもっと引き出せたのではないかと、悔いが残ります。速い球を投げられても、まだ「打たれない球」の域には達していません。球のノビ、キレ、重さなどには、まだまだ伸びしろがある。本人に「投手として生きていきたい」という強い気持ちがあるのなら、それらを専門的に鍛えてくれるプロの環境に身を置くのもアリだと思っています。

 敗戦の反省に新チームの育成、選手の進路……。夏の大会が終わっても息をついている暇はありません。

(持丸修一/専修大松戸 野球部監督)

  ◇  ◇  ◇

 日刊ゲンダイでは専大松戸の持丸修一監督と元横浜高校野球部部長の小倉清一郎氏のコラムを毎週交互に連載している。

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