大統領選でトランプ勝利ならアメリカの医療は崩壊する…米国で高まる危機感(シェリーめぐみ)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月5日 9時26分
第二次トランプ政権の青写真では医療制度を大幅に改変(C)AP=共同
【ニューヨークからお届けします】
11月に迫ったアメリカ大統領選で、もしトランプ氏が当選した場合、アメリカの医療が崩壊するという危機感が、関係者の間で高まっています。
アメリカ大統領選はバイデン大統領が出馬を断念し、ハリス副大統領が民主党候補となって、共和党のトランプ氏と激突することになりました。
ここで浮上して来たのが「プロジェクト2025」です。これは、トランプ氏を強く推す有力な極右シンクタンク「ヘリテージ・ファンデーション」が、彼の元顧問らと共に作成したもので、第二次トランプ政権の青写真とされています。900ページに渡る冊子には、外交から安全保障まであらゆるジャンルが網羅されています。
医療制度の大幅な改変プランに含まれているのは、まず現行のアフォーダブル・ケア法(ACA通称オバマケア)の撤廃です。これにより低所得者や既往症を持つ人は健康保険に入れなくなり、数千万人が保険を失います。
また低所得者向けの国の健康保険メディケイド給付の削減も、多くの人から医療を取り上げることになります。高齢者保険メディケアの処方薬価格の引き上げで、年金生活者の暮らしも苦しくなります。
一方、女性が無償の緊急避妊薬にアクセスすることが困難になります。また中絶薬を含む関連薬品の郵送を、違法にすることも提案しています。こうした施策を、超富裕層への減税と同時に行おうとしているのです。
これらの改変はもちろんトランプ支持者にも影響します。それでも彼らが反対しない理由は、この施策がほとんど知られていないからです。共和党バブルの中にいる彼らには、こうした情報はまず伝わらないか、フェイクニュースとして片付けられてしまいます。アメリカの分断はそれほど深刻なのです。
(シェリー めぐみ/ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家)
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