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「コンブチャティー」で腸内の善玉菌を増やして心血管を守る【時間栄養学的「気になる食品」】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月5日 9時26分

「コンブチャティー」で腸内の善玉菌を増やして心血管を守る【時間栄養学的「気になる食品」】

(提供写真)

【時間栄養学的「気になる食品」】

 コンブチャティー(Kombucha Tea)は、主に紅茶や緑茶に砂糖を加え、スコビー(SCOBY:Symbiotic Culture of Bacteria and Yeast)と呼ばれる菌株で発酵させた飲料(発酵茶)のことです。発酵過程でスコビーが砂糖を消費し、酢酸や乳酸、炭酸ガスなどを生成するので、甘酸っぱく微炭酸の独特な風味を持つ飲み物が出来上がるのです。

 コンブチャティーの起源は古代中国にまで遡ると言われ、なんと、紀元前220年頃に「不死の霊薬」として知られていたそうです。その後、ロシアや東ヨーロッパにも広がり、20世紀初頭には世界中に広まったとされています。

 そんなコンブチャティーには、腸内の善玉菌を増やすことで消化機能を改善し、腸内環境を整える効果があることがわかっています。また、ビタミンBやポリフェノールも含まれていて、免疫システムのサポートや炎症を抑える効果があると報告されています。特に抗酸化物質が細胞のダメージを防ぎ、病気のリスクを減少させる可能性があります。

 さらに、コンブチャティーに含まれる酵素や酸は、肝臓や体内の有害物質を排出するデトックス機能のサポートに役立つことがわかっています。一部の研究では、脂肪肝疾患の予防にも役立つ可能性もあるそうです。

 その他にもHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増加させ、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減少させる効果があるともされています。これにより、動脈硬化のリスクを低減し、心血管の健康をサポートする可能性がありますね!

 コンブチャティーは紅茶や緑茶をベースにして作られているため、カフェインが含まれています。発酵中に一部は分解されますが、完全に除去されるわけではありません。コンブチャのカフェイン含有量は、1杯(約240ml)あたり約10~25mgで、コーヒー(約90g)や紅茶(約45~50g)よりも少ないです。適量であればエネルギーの増加や集中力の向上に役立ち、朝摂取することで体を目覚めさせる効果もあるでしょう。ただし、カフェイン感受性が高い人や妊娠中の方は注意が必要です。

 コンブチャティーは、そのまま飲むか、他のジュースやハーブティーと混ぜて飲むことが一般的です。また、フルーツやハーブ等で風味を変えることもできます。市場には、さまざまな風味のコンブチャが販売されていますし、自宅で発酵させるためのキットもあります。ただし、過剰摂取は頭痛、吐き気、消化器系の不調を引き起こすことがあるので、適量を守りながら摂取していきたいですね。

(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)

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