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露呈した日本男子バレーの限界 監督退任で遠のく悲願…イタリアに「あと1点」から急転直下

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月7日 9時26分

露呈した日本男子バレーの限界 監督退任で遠のく悲願…イタリアに「あと1点」から急転直下

Wエースの石川祐希(手前)と髙橋藍(C)J M P A

【パリ五輪】男子バレーボール

 まさに死闘だった。

 1972年ミュンヘン大会以来52年ぶりの金メダルを目指した世界ランク6位の日本が昨5日、決勝トーナメント初戦の準々決勝で同2位のイタリアと対戦。大逆転負けでメダルの夢がついえた。

■ 高さに屈し、まさかの大逆転負け

 1次リーグでは不調だったエースの石川祐希(28)が大一番で存在感を見せた。第1セットは14-12から石川のスパイクなどで6連続得点。西田有志(24)がブロックアウトを誘ってセットポイントを奪うと、最後はイタリアのサーブがアウトとなり25-20で先取した。第2セットも連取し、第3セットは24-21とマッチポイント。ストレート勝ちを目前にしながら、ここから4連続失点で25-27と押し切られると、試合が暗転する。

 第4セットも奪われ、迎えた最終第5セット。日本は先にマッチポイントとなったが決め切れず。逆にイタリアにマッチポイントを握られ、15-17で大逆転負けとなった。

 どちらに転んでもおかしくない紙一重の激闘の中で、両チームの差は「高さ」だった。ブロックによる得点は日本の2に対してイタリアは15。日本は石川、西田、山内晶大(30)、関田誠大(30)、高橋健太郎(29)、高橋藍(22)に、リベロの山本智大(29)を含む7人が先発。平均身長は188.3センチ。イタリアのスタメンは198.9センチと10センチも上回っていた。最終的に高さに屈した格好である。

 日本のフィリップ・ブラン監督(63)は試合後、「このチームを率いるのは最後なので非常に悲しい。もう少しで取れそうな試合展開だったので悔いが残ったが、やってきたことは間違っていなかった」と目を赤らめながら振り返り、選手たちに胴上げされた。韓国のクラブチーム、現代キャピタルの監督に就任することが決まっている。

ブラン監督の退任、主力の長期休養宣言

 フランス出身のこの監督が、2016年のリオ五輪以前の6大会中5大会で五輪出場を逃してきた“弱小ニッポン男子”を変えた。

 中垣内祐一前監督が「日本人の得意なディフェンスをさらに磨き上げ、能力を引き出せるコーチは誰か」と招へいしたのがブラン氏だった。

 フランス代表を始め、イタリアやポーランドなどさまざまな国での指導経験を持つ知将は、2017年から中垣内監督のもとで日本代表のコーチを務め、21年東京五輪後に監督に就任。さるバレーボール協会関係者がこう言う。

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