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巨人期待の若手は“チキン”状態…阿部監督が期待する坂本勇人の「真夏の大逆襲」

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月8日 7時21分

巨人期待の若手は“チキン”状態…阿部監督が期待する坂本勇人の「真夏の大逆襲」

坂本勇人(C)日刊ゲンダイ

 8月に入って調子を上げているのが、巨人の坂本勇人(35)だ。

 昨7日の広島との首位攻防戦に「7番・三塁」でスタメン出場し、二塁打を含む3安打2得点。5月22日の中日戦以来の猛打賞をマークした。

 遊撃から三塁にコンバートされた今季の坂本は開幕から不振が続き、6月下旬にはケガや体調不良以外では新人だった07年以来、17年ぶりの二軍落ちの屈辱を味わった。

 7月中旬に再昇格を果たしたものの、なかなか調子が上がらず、先月30、31日の阪神戦はスタメン落ち。レギュラー剥奪で代打、守備要員となる危機に直面したが、時にバットを短く持つなど微調整。8月は出場した4試合すべてで安打を放つなど、存在感を増しつつある。

 試合後の阿部監督は坂本について、「あとはここ、というところでやってくれたら100点」と話すにとどめたが、活躍は願ったり叶ったりだろう。なにしろ、坂本を脅かすべき若手がパッとしないからだ。

 開幕前に遊撃レギュラーを目された2年目の門脇誠(23)はこの日、途中出場して1安打1盗塁をマークしたものの、87試合出場で打率.215、0本塁打、12打点。打撃不振でベンチを温める日々が続いている。阿部監督は先月16日の阪神戦後に、「みんなヒーローになりたくねえのかな。打てなかったらどうしようみたいな。“チキン”なだけなんだろうけど、『何が何でも』みたいなのが見えない」と語気を強めたが、その日は門脇が2度の満塁の好機に凡退するなど、精彩を欠いたことが念頭にあったのは間違いない。

 同じく遊撃レギュラーを狙う新人の泉口友汰(25)も56試合出場で打率.213、1本塁打、9打点とサッパリ。阿部監督は去る6日の広島戦後、三回無死一塁で1球もバットを振らずに見逃し三振に倒れた打席について、「全部見逃して帰ってきたっていうね。もうちょいカープのバッター見習って欲しいなって思った。あれだけ選球眼が良いように見せて2割1分。そこをもうちょい自分で考えないといけないんじゃないかなと思う。積極的にいくっていう方が大事な時もあるから。打席に行って振らないなら、今の俺でもできるんで」と苦言を呈した。

 4時間30分の死闘を引き分けたこの日は、新助っ人のモンテス(27)が「8番遊撃」でスタメンで出場し、2安打を放ってアピールした。若手の「ポスト坂本」候補の頭打ちが続くようなら、20年以来、4年ぶりのリーグ優勝に向けて、三塁・坂本の完全復活は不可欠となりそうだ。

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