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被害女子生徒50人以上、画像2万点…合鍵作り学校侵入繰り返した「ハンガー盗撮犯」の凝リ過ぎ手口

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月8日 9時26分

被害女子生徒50人以上、画像2万点…合鍵作り学校侵入繰り返した「ハンガー盗撮犯」の凝リ過ぎ手口

再逮捕された中塚清人容疑者は学校侵入を繰り返していた(兵庫県警生田署)/(C)共同通信社

「ハンガー盗撮犯」は盗んだ鍵で学校への侵入を繰り返し、体育館や女子更衣室、運動部室の合鍵を作製して、各部屋に「ハンガー型の小型カメラ」を仕掛けていた。

 女子生徒の着替えを盗撮する目的で神戸市内の学校内に侵入し、鍵を盗んだとして、兵庫県警生活安全特別捜査隊と生田署は5日、無職の中塚清人容疑者(37)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反や窃盗の疑いで再逮捕した。

 昨年4月、中塚容疑者は神戸市長田区の学校の壁を乗り越え、鍵のかかっていなかった体育準備室から校内に侵入。職員室の壁にかかっていたキーケースから体育館のマスターキーを盗んだ。いったん自宅に帰り、合鍵屋でスペアキーを複製し、発覚しないように元あった場所に戻した。以降、何回かに分けて校内に忍び込み、更衣室や部室などの鍵10本を盗み、それぞれ合鍵を作り、6月、女子生徒(15)が着替えている裸の姿を盗撮した。

■ハンガー3本を更衣室や部室にローテーショ

「本人が所有していた盗撮用のハンガーは計3本です。充電が長くもたないため、深夜になると校内に侵入し、女子生徒が着替える可能性のある部室にそれぞれローテーションしながら、ハンガーを仕掛けていた。水泳の授業のため、水着に着替える女子更衣室にも設置していた。パッと見、カメラ付きとバレないようにするため他のハンガーに紛れ込ませたり、壁の下などに無造作に置いていた。個人をピンポイントではなく、女子生徒が一斉に着替える様子を狙っていた」(捜査事情通)

 昨年4月25日、体育館の鍵がなくなっていることに気づいた学校側が警察に相談したが、2日後には元の場所に返してあったため、被害届は出さなかった。外部から侵入された形跡がなかったことから、学校関係者が自宅に持ち帰ったものだと思い込んでいた。

 中塚容疑者は今年5月、神戸市中央区の商業施設の女子トイレに小型カメラを設置したとして逮捕。警察が自宅を家宅捜索したところ、ハンガーが3本出てきたため、捜査員が「これは何や?」と追及すると、「盗撮に使うやつです」と答え、数十本の鍵束については「学校に入って取ってきたのを複製しました」と供述し、「2020年春から県内外の複数の学校に侵入した」と容疑を認めているという。

「この学校だけで昨年5~9月の間に約1600本盗撮された動画が見つかり、女子生徒50人以上が被害に遭っています。セキュリティーが緩い学校を狙い、鍵のかかっていないドアを探し出して合鍵を作製していた。盗撮したファイルは約2万点に上ります」(前出の捜査事情通)

 たった3本のハンガーでこれだけ大がかりな盗撮をするとは、犯人の執念はすごい。

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