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充血ではないのに「充血」と誤解しているケースはよくある【一生見える目をつくる】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月8日 9時26分

充血ではないのに「充血」と誤解しているケースはよくある【一生見える目をつくる】

写真はイメージ

【一生見える目をつくる】#25

 目の充血について、本当に多くの患者さんが悩まれていることを、常々実感しています。ただ、患者さんが充血と誤解しているだけで、実はそうではないケースはしばしばあります。

 たとえば、白目部分に真っ赤な血管が、1本の筋のようにくっきりと見える。これは充血とはいいません。目を酷使することで、このような状態になる人がいます。時間が経てば(1週間程度)自然に治りますので、様子を見てください。

 また、白目全体または一部がペンキで塗ったように真っ赤になることもあります。これは「結膜下出血」といって、白目(結膜)の薄い膜の下の細い血管が破れて、出血した血液が膜の下にたまっている状態。そのため、目がまるでウサギの目のように赤く見えます。

 結膜下出血は、痛くもかゆくもないのが特徴です。白目で起きる血豆のようなもの、といえばわかりやすいでしょうか。「たまった血が眼球に入って、視力が下がったり、違う病気になったりするのでは?」と心配される患者さんもいらっしゃいますが、それらの心配はありません。

 こちらも1週間から10日ほどで自然と治ります。早く治したいという患者さんもいらっしゃいますが、基本的に自然に吸収されるのを待つしかありません。

 充血は、日々の予防で防ぐことができます。ゲームやスマホで長時間目を酷使しない。紫外線が強い時期に長時間外出する際にはサングラスをかける。冬の雪山もサングラスは必須です。スキーをサングラスなしで楽しんで、目が真っ赤になってしまったという経験はありませんか? 日本ではサングラスをかけることがなかなか根付きませんが、紫外線が目に及ぼす影響は深刻なものなのです。

 紫外線は、加齢の大きな一因と考えられている活性酸素を増やしてしまう。老化現象や生活習慣病の原因になる物質です。皮膚へのダメージについては敏感な人でも、目に関しては無防備なことが多いのですが、目もダメージを受けるんです。紫外線を多く浴びると、白内障や加齢黄斑変性の発症が誘発されたり早まったりすることがわかっています。

 眼科医としておすすめしたいのは、偏光レンズを使用したサングラスです。偏光レンズは特殊な構造によって、レンズの色を濃くすることなく紫外線などの余分な光だけをカットすることができる優れたレンズ。レンズの色は普通の眼鏡レンズと同程度なので「サングラスは気恥ずかしい」という人もチャレンジしやすいと思います。目を守るためにぜひ。

(荒井宏幸/クイーンズ・アイ・クリニック院長)

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