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国内利用者は7万人…「義足」にはどういった種類があるのか?【日本版「足病医」が足のトラブル解決】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月8日 9時26分

国内利用者は7万人…「義足」にはどういった種類があるのか?【日本版「足病医」が足のトラブル解決】

写真はイメージ

【日本版「足病医」が足のトラブル解決】#30

「義足」とは、病気やケガで足の切断を余儀なくされた方が、失われた足の機能を補うために使用する人工の足です。

 義足利用者は国内に約7万人いるとされ、足の切断部位によって義足の種類が異なります。

 主に4つのタイプがあり、足の指を切断した場合には足袋型の「足部義足」、膝下での切断は「下腿義足」、太ももでの切断では「大腿義足」、股関節離断であれば「股義足」を使用します。

 切断の原因もさまざまで、中でも最も多いとされるのが糖尿病による足の壊疽です。切断する位置は感染の広がりや血行の有無、解剖学的な所見から判断し、足部義足あるいは下腿義足を装着される方が多いです。パラリンピックなどで目にする義足の多くが、この下腿義足と呼ばれるタイプです。

 骨の悪性腫瘍である「骨肉腫」は、発生部位によっては切断を余儀なくされるケースもあります。

 近年は、腫瘍用の人工関節を入れる手術や化学療法を組み合わせて、できるだけ患部を残す患肢温存術が主流です。

 しかし、腫瘍が大きくなり周囲の血管や神経に広がっている場合には、大腿骨または股関節で切断を行い、大腿義足や股義足を装着します。

義足を装着して歩行できるための筋力が必要

 ただ、義足は装着すれば誰でも簡単に歩ける“魔法の道具”ではないので、義足を装着して歩行できるための筋力が必要です。それを確認する方法として、下腿義足であれば「膝立ちができるか」、大腿義足や股義足であれば「片足で椅子から立ち上がれるか」「片足立ちができるか」が、一つのポイントになります。

 足を切断したからといって、必ずしも義足を作るとは限りません。患者さんの生活状況にもよりますが、家の中では杖をついて片足歩きをしたり、外出時は車椅子で移動するなど、義足を作らないで過ごしている方もいらっしゃいます。

 切断後に義足で歩けるようになりたいのか医師がヒアリングを行い、希望された方に対しては義足を作る準備に取り掛かります。

▽寺門厚彦(てらかど・あつひこ)1995年聖マリアンナ医科大学卒業。2005年順天堂大学リハビリテーション医学助教を務め、06年公益財団法人鉄道弘済会義肢装具サポートセンター付属診療所嘱託医。19年順天堂大学足の疾患センター装具外来を担当。

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