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御年73でも「鬼の井村待望論」が示す日本ASの深刻危機…かつて指導した中国は手の届かぬ高みへ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月8日 11時3分

御年73でも「鬼の井村待望論」が示す日本ASの深刻危機…かつて指導した中国は手の届かぬ高みへ

5位に沈んだ(C)共同通信社

【パリ五輪】アーティスティックスイミング

 メダルには届かなかった。アーティスティックスイミング(AS)の日本は8日未明、最終3種目のチーム・アクロバティック・ルーティン(AL)で7位。総合5位に終わり、銅メダルを獲得した2016年リオ五輪以来2大会ぶりの表彰台を逃し、21年東京五輪の4位から順位を下げた。

 2日連続でドタバタだった。前日のFRは2つ目のリフトが事前申告した技と認定されず、最低評価となって約15点の減点。規定の500スイス・フラン(約8万5000円)を払って抗議を申請したものの、判定は覆らなかった。中島貴子監督(37)は大会前、「ARを重点的に高めていきたい」と話していたが、新ルールに振り回された格好だ。

 まだデュエットを残す中、東京五輪で監督を務めた井村雅代氏(73)の待望論があるという。AS関係者がこう明かす。

「大本命の中国が3項目全てトップの金。中国の現ヘッドコーチは、08年北京五輪で井村氏が中国を率いていた時の主将。デュエットの代表の選手もジュニア時代に指導したそうです。辞めた後も脈々と『井村式』が伝承され、今や歯が立たない世界トップ国に君臨している。今大会前にはイタリアの臨時コーチを務めるなど、今でも世界からはオファーがある。70代なのは百も承知で、日本に井村氏の待望論があるのです」

 妥協を許さない厳しい指導で「鬼」と称される井村氏だが、チームとデュエットに出場する比嘉もえ(16)も愛弟子だ。大阪のAS関係者がこう明かす。

「22年には史上最年少の14歳で世界選手権に出場。『100年に1人の逸材』といわれるが、ナショナル・トレーニングセンターがある東京、地元・広島の選択肢が複数ある中、大阪の四天王寺高へ進学したのは『井村クラブ』で井村氏に教わるため。元広島のプロ野球選手だった父親も『任せるなら井村先生しかいない』とのことでした」

 東京五輪後、井村氏は「次のコーチに譲りたい」とチームを去ったが、再びの待望論は、日本の危機感を表している。

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