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必然だったNetflix「地面師たち」ヒット 日本の俳優&クリエーターには追い風どころか“神風”

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月9日 9時26分

必然だったNetflix「地面師たち」ヒット 日本の俳優&クリエーターには追い風どころか“神風”

綾野剛(C)日刊ゲンダイ

 ネットフリックスで世界190の国と地域で配信されているオリジナルドラマ「地面師たち」に対して、Xで「おもしろすぎてイッキ見」というポストが多く投稿されている。

 同作は、不動産売買をエサに巨額の金をだまし取る詐欺師集団・地面師たちが、実際に起こした事件に着想を得たクライムサスペンス。監督・脚本は、映画&ドラマ「モテキ」や映画「バクマン。」などヒット作が多い大根仁。ダブル主演の綾野剛(42)は交渉役、豊川悦司(62)は首謀者。ほか、北村一輝(55)は情報屋、ピエール瀧(57)は法律担当、染谷将太(31)は偽造書類作成者のニンベン師、小池栄子(43)はなりすまし犯をキャスティングする手配師で、高度な犯罪テクニックを持つ集団を演じる。ナレーションは山田孝之(40)。ネットフリックスのオリジナルドラマで高実績を残した俳優陣が名を連ねる。

 ネットフリックスオリジナル作品は、外資系映像配信会社ならではの潤沢な制作費と時間をかけて撮影されることが特徴。精巧で細部にわたる作品づくりができるため、キャストのモチベーションも高い。

「『地面師』では詐欺師たちが集まって打ち合わせをするお店のセットもイチから作り上げ、テーブルだけでも500万円かかったぜいたくなつくりになっています」(制作関係者)

 コンプライアンス至上主義に歯止めがきかない民放ドラマに反して、性交や残虐的な殺人シーンを描くことも可能。ハリウッドでは一般的なインティマシー・コーディネーター(性的なシーンの監督と俳優の仲介役)の起用が早かったことも、キャストの安心材料につながっている。

実現不可能とされていた実話や小説が実写化も

 7月11日には、今年上半期の大ヒットドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)を手掛けたプロデューサーの磯山晶氏がTBSを退職して、ネットフリックスと5年契約を結んだことが発表された。9月19日には、SMAPの番組を数多くヒットさせた元放送作家の鈴木おさむが企画・脚本・プロデュースして、映画「碁盤斬り」の白石和彌監督と初タッグを組む「極悪女王」が配信される。ここ数年で、民放で番組を当てた有能なテレビマンが動画配信サービス関連の会社に流出しているが、「これは神風になる」とエンタメライターの伊藤雅奈子氏は予想する。

「日本のテレビで培ったノウハウを、世界規模で視聴されるプログラムで生かせるのはクリエーター冥利に尽きるでしょう。キャストにも同じことがいえて、ネトフリ出演を機に山田孝之や鈴木亮平(41)は俳優レベルをさらにワンステージ上げて、森田望智(27)や一ノ瀬ワタル(39)は千載一遇のチャンスをつかんだ。制作陣に厚みが出ると、まだ日の目を見ていない俳優が発掘される可能性も高まる。このシナジー効果で、これまでは実現不可能とされていた実話や小説が実写化されていくかもしれません」

 視聴率や再生回数は、口コミやTikTok、Xやインスタグラムが左右するようになった。テレビを持たない若者は依然として増えており、パソコンやスマホといったデバイスで配信番組やユーチューブを視聴するのが当たり前。「地面師たち」はXユーザーの“推し活”もあって、当たるべくして当たったといえる。

  ◇  ◇  ◇

 日本人俳優の生き生きとした姿が見られると評判のNetflixで「変態」役を務めた鈴木亮平。「変態仮面」から世界に羽ばたいた姿については、●関連記事『【もっと読む】“変態仮面”から世界のリョウヘイへ 鈴木亮平Netflix映画「シティーハンター」絶好調!』に詳しい。

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