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為替相場は約2年かけて「1ドル=115円」を目指す カギは“日米金利差”の行方(中西文行)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月9日 9時26分

為替相場は約2年かけて「1ドル=115円」を目指す カギは“日米金利差”の行方(中西文行)

一気に円高が進んだ(C)日刊ゲンダイ

【経済ニュースの核心】

 8月5日に日経平均株価は前週末比4451円安の3万1458円と大幅に下落。過去最大の下落幅で、大発会の3万3288円さえ割り込み、年初来安値をつけた。

 8月2日、ニューヨーク外為市場ではドル指数が約4カ月ぶりの安値をつけていた。7月の米雇用統計を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に0.50%の大幅利下げに踏み切るとの観測が高まり、5日の東京外国為替市場では一時1ドル=141円台と7カ月ぶりの高値をつけた。これが暴落の主因だろう。

 米国の金融政策決定会合(FOMC)は9月、11月、12月と年内3回あるが、すべてで0.25%の利下げとみられていたが、9月(17~18日)は0.50%の利下げと変化した。

 8月22~24日の「ジャクソンホール経済シンポジウム」で行われるパウエルFRB議長の講演まで様子見気分が強まる。

 FRBが景気後退と見なせば利下げは継続的に行われる。それも25年末に向けてだ。FRBの利上げ開始は22年3月。その後も利上げは続き、現在は5.50%。この間、日本は実質ゼロ金利だから、日米金利差の拡大でドル高・円安が進み、ドル円は22年1月の1ドル=115円から、24年7月には161円となった。

 米国の利下げはこの逆パターン。今後、約2年かけて115円を目指すことになる。この間、日銀が利上げすれば、日米金利差の縮小で円高スピードに拍車をかける。22年1月の日経平均株価は2万7000円前後である。

■株式投資は「休むも相場」か

 日銀は24年3月19日に金融政策の見直しの一環でETFおよびJ-REITの新規の買い入れを終了、もう日経平均株価を下支えしない。

 パリオリンピックのお祭りムードの中、お盆休みを迎えるが、市場関係者や投資家はお祭りどころではあるまい。

 次期米大統領が誰になるかにもよるが、ドル高是正で円高に転換、輸入物価は下落。電気・ガス料金も値下がりし、デフレ再燃となれば、日銀は利上げどころではあるまい。投資のプロは「下げ相場」でも大儲けするが、「休むも相場」。暴落後のテクニカルリバウンドを経て、「貯蓄から投資へ」の真価が試されるお盆休みであろう。

(中西文行/「ロータス投資研究所」代表)

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