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夏バテを防ぐ食事術…カギは「タンパク質」にあり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月9日 9時26分

夏バテを防ぐ食事術…カギは「タンパク質」にあり

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 気温が40度近くなる地域が相次ぐなど、全国的にまだまだ猛暑が続いている。熱中症への警戒はもちろん必要だが、夏バテ対策も重要だ。そのカギは「タンパク質」にあるという。「東京疲労・睡眠クリニック」院長の梶本修身氏に詳しく聞いた。

■自律神経の負担を軽減

 夏バテは、気温が高い夏の時季の疲労が蓄積され、8月のお盆を過ぎたあたりから秋口に現れる心身の不調の総称だ。体がだるい、食欲がない、疲れやすい、眠れないといった症状が出る。

 体温、血圧、呼吸、心拍数、消化吸収、睡眠、摂食など、われわれが生命を維持するために必要な働きはすべて自律神経によってコントロールされている。暑い夏は、そんな自律神経が酷使される環境で、それが夏バテにつながるという。

「自律神経がもっとも酷使されるのは、体温を一定に保つために働くときです。気温が高い夏は、体内の熱を放散するために発汗を促したり、体表の血管を拡張して血流を増やすなどフル回転で対応しているため、自律神経は大きく疲弊します。さらに、屋外と室内の温度差、強烈な紫外線、暑さによる睡眠不足なども自律神経に負担をかける要因になります」

 自律神経が疲れ果て、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、胃腸の不調、便秘や下痢、食欲不振、頭痛、めまい、抑うつ、不眠、慢性疲労、倦怠感、動悸など、心身のさまざまな不調を引き起こす。これがいわゆる夏バテだ。

■「冷え」の解消が大切

 夏バテを防ぐには、暑い時季に自律神経の疲弊を軽減し、疲労をためないようにする対策が重要になる。そのためには「タンパク質」の摂取がポイントだという。

「熱中症対策の浸透もあって、近年は夏でも肌寒いくらいエアコンの冷房が効いている環境が増えました。職場や自宅など長時間を過ごす環境では、逆に『冷え』を起こしてしまうケースもあり、それが自律神経の疲弊=疲労の蓄積につながります。冷えを起こす最大の要因は筋肉量が少ないことです。筋肉を維持するためにはそれだけ多くの血流が必要で、筋肉量が少ないと血流も少なくなります。血流を管理している自律神経にとって、最も重要な仕事は脳にしっかり血液を送ることです。そのため、血流が少ないとそれだけ自律神経がフル回転で働かなければならず、大きな負担がかかって疲労がたまっていくのです。短期間で筋肉量を増やすことは難しいですが、冷えを解消すれば血流を増やして自律神経の負担を軽減できます」

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