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“空き家”本人確認の脆弱さを利用し犯行繰り返す…「トクリュウ」クレカ詐欺の巧妙手口

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月10日 9時26分

“空き家”本人確認の脆弱さを利用し犯行繰り返す…「トクリュウ」クレカ詐欺の巧妙手口

今年4月~6月だけでも「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」で全国で摘発したのは824人(特集を組んだ2024年警察白書)/(C)共同通信社

 福岡・愛知両県警の合同捜査本部は6日、偽造運転免許証で不正に取得したクレジットカードを利用してスマホや日用品などを購入し、転売益を得ていたとして有印公文書偽造、詐欺容疑などで12人の「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」を逮捕したと発表した。グループのメンバーは20~30代と若く、クレジットカードの受け取りは“空き家”を利用するなど巧妙な手口だった。

「グループは“内勤”と呼ばれる運転免許証の偽造や指示役と、“外回り”と呼ばれるクレジットカードや荷物の受け取り役に分担されており、昨年4月ごろから犯行を繰り返していました。内勤役は偽造した運転免許証で不正に銀行口座を開設。口座に紐づけたクレジットカードでスマホや日用品などの詐取を繰り返していました」(捜査関係者)

 グループが偽造した実在しない人物の氏名、生年月日を記載した運転免許証は約400枚。配達員や買い取り店に不審がられないために、写真だけは“外回り役”のモノが使用されていたというが、住所は不動産業者らが利用する専用のサイトで見つけた“空き家”のものだった。

「押収した空き家のリストは約600件。犯行に利用する空き家を選ぶ際には実際に内覧し、“オートロックではない”“管理人がいない”“ドアを開けて中の様子が見えない”などの条件下の物件を吟味していました」(同前)

 犯行に利用する空き家を事前に内覧するといった用意周到な犯行──。

■犯行に利用された“空き家”は2府7県にまたがる

 さらに、グループが目をつけたのがネット銀行などの本人確認の“脆弱性”だったという。

「一般の銀行と違い、写真やデータのスキャンのみで本人確認が行えるネット銀行の簡素化された手続きにグループは付けこみ、口座を開設。口座に紐づけ不正に取得したクレジットカードは500枚以上に上ります」(同前)

 犯行に利用された“空き家”は2府7県にまたがり、福岡、大阪などを拠点に近県での犯行を繰り返していた「トクリュウ」。カードで得た転売益は少なくとも9500万円以上にのぼるとみられており、警察は上位被疑者の存在も視野に入れ慎重に捜査を続けている。

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