年齢を重ねて気になる…「シミ取り」を受けるなら知っておきたい治療法の選び方
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月10日 9時26分
シミの治療法はどう選べばいいのか?
年齢を重ねるにつれ気になるのが顔の「シミ」だ。肝斑や老人性色素斑など、シミの種類はさまざまだが、治療法はどう選べばいいのか? 「やさしい美容皮膚科・皮膚科秋葉原院」院長の宇井千穂氏に聞いた。
◇ ◇ ◇
「中高年女性に多い肌の悩みのひとつが、シミです。ただ、シミは治療法を間違えると効果がないだけでなく、悪化するリスクもあります。ご自身で治療法を選ぶ前に、医師にシミの種類を鑑別してもらう必要があるのです」
実際、美容や健康に関する情報を発信する「キレイスタイル」の運用を行う㈱ビズキが2000人の女性を対象に行った調査によると、40~60代の悩みで最も多かったのが「シミ・くすみ」と分かった。
シミにはいくつか種類があり、最も代表的なのが「日光性黒子」だ。長年、紫外線を浴び続けたことででき、年齢を重ねるごとに色が濃くなることから、別名「老人性色素斑」と呼ばれている。
老人性色素斑に有効なのが「ライムライト(光治療)」だ。
「IPLと呼ばれる、幅の広い波長の光(520~1100ナノメートル)を顔全体に照射すると、肌のターンオーバーを促してくれます。日本人の医師が日本人の肌質に合わせて開発した機械なので、欧米人向けにつくられた従来の光治療よりも肌への負担が少なく安全性が高い。他にも浅いシミのひとつであるそばかす(雀卵斑)治療にも用いられています。施術から2~3日後に茶色いシミが浮き上がり、1週間後からシミは自然と剥がれ落ちます」
ほかにも、頻度が高いシミの一種に「肝斑」がある。両頬や目の下に左右対称に薄茶色の色素斑ができるのが特徴で、老人性色素斑よりも肌の深い層にある真皮層に発症する。
「深いシミに対しては『ジェネシス』が選択されます。ロングパルスNd:YAGレーザーによる治療で、1064ナノメートルの波長を皮膚から1~2センチ離して中空照射を行います。レーザーのエネルギーは真皮の上層といった深い層に届くので、ニキビ痕の色素沈着にも効果が高い。さらにジェネシスは皮膚表面が赤くなるといったダウンタイムがないのが特徴です」
ただ、肝斑は数あるシミの中でもデリケートとされ、レーザーの刺激でシミが濃くなったり、女性ホルモンが乱れると新たに肝斑ができやすい。そういった場合には、内服薬や点滴を併用しながらレーザー治療を行うという。肌に異常があれば医師に相談するといい。
■炭酸ガスレーザーはピンポイント照射でダメージが少ない
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