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スポクラ男子初の銀 安楽宙斗は「猿のよう」…恩師が語る「4つの武器」と金メダルへの課題

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月10日 9時7分

スポクラ男子初の銀 安楽宙斗は「猿のよう」…恩師が語る「4つの武器」と金メダルへの課題

安楽宙斗(C)共同通信社

【パリ五輪】スポーツクライミング男子

 世界ランキング1位の高校生、安楽宙斗(そらと=17)が9日の男子複合決勝で145.4点をマークし、銀メダルを獲得した。

 この競技で日本男子初のメダル獲得となったが、試合後は「3位以内に入れたことはうれしいけど、金を狙って準決勝から集中してこなしてきた。今まで一生懸命やってきたけど、普通に悔しい」と複雑な表情を見せた。

 父の付き添いで、小学2年時に近所のジムに通ったことが競技との出会い。小学生時代に指導した勝井武志さん(53)が日刊ゲンダイにこう明かす。

「ソラトは毎日のようにジムに顔を出し、他の生徒がいても関係なく、われ先にと壁を登っていました。あまりに熱中し過ぎて独占しちゃうから、『みんなで順番に登ろうね』と諭したほど。熱意が他の子よりすごかった。負けず嫌いで、登れないと悔しくて大泣きすることも多かった」

 勝井さんの指導は「主に屋外の岩場でのクライミング」だという。「屋内の施設より壁の傾斜がきつかったり、持ちにくいホールドで練習をしていたので、指の力や保持力はついたでしょうね」と証言する。

 普通は身長と両腕を伸ばしたリーチは同程度だが、安楽は身長170センチを大きく上回る180センチ超だ。

「小学校高学年で身長150センチくらいの時に大人の私よりリーチが長かった。指の力が強くて登るのが速いから、まるで猿のようというか……。あの長い手は間違いなく武器になっています」(勝井さん)

「脱力系クライマー」といわれる。最後のリードでは最終8人目に登場し、序盤は力を使わず落ち着いた様子で登っていた。ミスが許されない中、金メダル獲得に85.9点が必要なところ、80点のホールドを前に落下。76.1点にとどまった。安楽は「リードは中盤のパートの動きがグチャグチャで、危なっかしいことばっかして結局落ちてしまったのが原因」と分析した。「あくまで私の意見ですが……」と勝井さんがこう指摘する。

「金メダルへの課題は明白です。後半のリードラウンドで、脱力しながらゆっくり時間をかけてクリアしたところがあったんですが、力を入れてでも素早く通過しないといけないパートでした。最近は筋力トレーニングもやっているようですが、まだまだ足りないし、体作りもこれからの選手。『脱力系』という彼の代名詞がなくなった時、金メダルが見えてくると思います」

 安楽には中1の弟がいるという。

「中1の頃のソラトは線が細かったけど、弟の方はすでに筋肉があって、二の腕も太い。有望だから、そのうち出てきますよ」(勝井さん)

 近い将来、安楽兄弟の時代が来るかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 日本勢が各競技でメダルを量産し、大いに盛り上がっているパリ五輪。ところで、多くのアスリートが過ごす選手村で、今大会ではいったい何万個の避妊具が配布されているのか。オリンピアンが語った選手村の「衝撃の実態」とは、どのようなものなのか。 

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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