早実・和泉監督(西東京)が語る昨夏V慶応へのライバル意識…「(報道陣は)みんなこれを聞いてきますよ」【2024年夏の甲子園 監督突撃インタビュー】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月10日 9時7分
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和泉実監督(C)日刊ゲンダイ
11日の第1試合に夏は9年ぶりとなる早実(西東京)が登場する。昨年は慶応(神奈川)が107年ぶり2度目の優勝を果たした。西東京大会では苦戦が続いたが、ライバル校の活躍に思うところはあるのか。和泉実監督に話を聞いた。
◇ ◇ ◇
――西東京大会は接戦が多かった。
「春季東京大会も2つ勝って3試合目で負けちゃいましたからね。原因? エースの中村心大(2年)が左肘を痛めて、6月までノースローだったのが痛かったですね。春季大会に入るまでは調子が良かったんですが……。練習試合でも2イニングほどしか投げず、そのまま西東京大会に入った。投げていくうちに何とか……と思いましたが、投げてないからスタミナがない。中盤に崩れることもありました。それでも投手陣みんなで凌ぎながら、苦しい試合が続いたことで選手も精神的に強くなりました」
――6試合で58得点と打線は好調でした。
「下級生の時から中心選手としてやってきた宇野真仁朗、高崎亘弘、石原優成の3年生3人の活躍が大きいですね。ただ、本当に良い投手に当たった時にどうなるか。春もそうだし、秋季大会も関東一の畠中鉄心くん(3年)にやられましたし。まあ、打線は水物という言葉もありますから。西東京大会はハイスコアですが、僅差の試合が多かった(3試合)ことは選手の成長につながっていると思います」
――今春から導入された「飛ばないバット」への対応は出来てますか?
「対応も何も、本当に飛ばないですよね(笑)。今までの感じで打球を上げようとすると、外野フライにしかならない。それもあって春はつながらない、簡単な打線になってしまった。とにかく低い打球を意識して、みんなでつなごうとしないと点にならない。おかげで練習試合もよく負けました。ほとんど負けた(苦笑)」
――「低反発バットはもっとパワーをつけないと飛ばない」と話す指導者もいます。
「でも、飛ばすことが打撃じゃないですから。そっちに発想がいくことが問題、とまでは言いませんけど……。僕らが現役の頃なんて、本塁打はほとんど出ませんでしたよ。僕も3年の時は公式戦で4番を打たせてもらったけど、3年間で練習試合を含めて本塁打は1本か2本程度。僕の早実の先輩で、中日で活躍した川又米利さんでも、高校時代は20本も打ってなかったと思います」
――それが「飛ぶ金属バット」によって長打が増えました。
「昔は自分の体格に合わせた打撃を追求していたものですが、“魔法のバット”で本塁打が増えた。さらにメジャーのフライボール革命のように、野球全体がそっちにシフトしている。だからみんな『自分もそれに乗り遅れないように飛ばそう』となっている感じはありますね。でも、飛ばないバットで、体に合った本来の打撃の大切さを多くの選手が実感しているんじゃないですか。パワーがなければ右打ちやバント、セーフティーなどの小技や、選球眼で勝負すればいい。それが出来たチームは、打線が本当の意味で『線』になる。僕も部員にそうした意識付けはしています。打線が本当に完成されたかどうかはまだわかりませんが」
――昨年は慶応が優勝。となれば……今年の夏は早実ですか?
「(含み笑いをしながら)なにそれ……。慶応と早実以外にもたくさん学校はあるじゃないですか(笑)。でもまあ、早慶のライバル関係は脈々と続いてきたわけですし、周囲からそういう目で見られるのは仕方ないと思っていますよ。僕は部員にそんなことは言ってませんが、彼らなりに慶応さんの優勝で気持ちに火がついたかもしれない。確認はしていませんが。昔から受け継がれてきたライバル校の活躍ですからね。まあ、(報道陣は)みんなこれを聞いてきますよ(笑)」
(聞き手=阿川大/日刊ゲンダイ)
◇ ◇ ◇
その慶応は今夏、神奈川県大会の16強で散った。その理由について、興味深い声があがっている。いったい慶応に何が起きていたのか。なぜ、負けたのか。
●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。
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