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「こなさない」心持ち維持に…相席スタート山添はギャンブルで刺激を得る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月11日 9時26分

「こなさない」心持ち維持に…相席スタート山添はギャンブルで刺激を得る

相席スタートの山添寛(C)日刊ゲンダイ

【今週グサッときた名言珍言】

「脳汁ウルトラクイズが収録中に始まるときある」
(山添寛/テレビ東京系「伊集院光&佐久間宣行の勝手に『テレ東批評』」8月3日放送)

  ◇  ◇  ◇

「クズ芸人」から「サイコパス」、さらには「悪童」キャラとして、今や売れっ子芸人となった相席スタートの山添寛(39)。さまざまな番組に出演する山添を見て、テレビプロデューサーの佐久間宣行は「脳汁の(出る)方を優先しちゃうときがある」と指摘する。ギャンブラー特有のヒリヒリする興奮を優先させがちだというのだ。それに対して本人も「ウケないけど脳汁が出る」と「ウケるけど脳汁が出ない」だったら、前者を取ることがあると語り、山添流に表現した一言が今週の言葉だ。

 相方に借金をしてまでギャンブルをしてしまう「クズ」として「クズ芸人ブーム」を彩る芸人の一角として注目を浴びた山添。そんな「クズ芸人」の中でも一番の“出世株”といえるのが山添だ。「クズ芸人」たちは、自身の「クズ」エピソードを語るゲストや、ドッキリのターゲットとしての役回りが多い中、山添はいち早くMCも務めている。親交の深い鬼越トマホークは「クズ界の麒麟・川島」と評している(テレビ東京系「ゴッドタン」2022年8月20日)。

 そんな中でも山添はギャンブルをやめない。「パチンコってギリギリの生活してる今しか楽しくないんやろうなって思ってたんですよ。逆でした。今って、駆け上がっていかなきゃいけない一番大事な時期じゃないですか、僕。その大切な時間をムダにしているっていう脳汁が」(テレビ東京系「あちこちオードリー」23年11月15日)と。そんな生粋のギャンブラー・山添に「憧れて」、オードリー若林もパチンコを始めてしまうほどだ。

 お笑いも興奮が味わえるから、お笑い一筋でもいいのでは、という疑問に対しては「でも、お笑いって、こなしてしまう時、ないですか?」(テレビ東京系「あちこちオードリー」22年12月14日)と逆に聞き、「こなさない」心持ちを維持するためにパチンコで刺激をもらっているのだと説く。

 パチンコは言ってみれば「何分の1で当たる」と決まっている遊びだ。しかし、そう思ってしまったら冷める。たとえ確率が決まっているとしても「この演出をワクワクするのって芸人にも通ずる部分」(同前)だと彼は言う。

 山添はギャンブルについて「いろんな感情の天井を教えてくれました。それはもう僕の財産」(太田出版「QJWeb」22年4月11日)と語り、勝ち負けを問われるとキッパリとこう答えている。

「満足度とか幸福度とかも入れていいのなら、大勝ちになります」(同前)

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)

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