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元の心臓より小さくなったので…スギちゃん先天性の心疾患「心房中隔欠損症」を振り返る

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月12日 9時26分

元の心臓より小さくなったので…スギちゃん先天性の心疾患「心房中隔欠損症」を振り返る

スギちゃん(本人提供)

【独白 愉快な“病人”たち】

 スギちゃん(お笑い芸人/50歳)
  =心房中隔欠損症

  ◇  ◇  ◇

「心房中隔欠損症」は心臓の右心房と左心房を隔てる壁に穴がある先天性の心疾患です。僕の記憶では「手術をしなければ20歳までしか生きられない」って……あれ? 40歳だったかな? というわけで、僕の胸には縦にガッツリ開胸手術をした痕があります。

 病気がわかったきっかけは小学校3年生の健康診断でした。心電図の波形の最後に“点”がつくんです。普通はつかないので「おかしい」ということになり、大きな病院で精密検査を受けたら、心臓に穴が開いている病気だとわかり、心電図に現れた点は血液が漏れている音だと言われました。脈を打つたびに血液が漏れちゃうらしくて……。

 でも、まるでピンときませんでした。だって元気だし、どこも具合は悪くないから「なんのことだろう?」という感じでした。先生の話によると100人に1人程度いる比較的よくある病気で、手術も99%成功するものだと聞きました。

 ただ、手術前の検査がしんどかった。何度も病院に行って耳たぶを切られたり、採血された記憶があります。さらに術前の検査入院では、右足の付け根から心臓まで管を通されてカメラで心臓の様子を見る検査があって、検査後は痛くて地獄の日々でした。まともに歩けず、腰を曲げながら足を引きずる感じ。

 当時、研ナオコさんがバラエティー番組で扮したおばあちゃんキャラのような姿だったので、両親から「ナオコおばあちゃんみたいだね」とよく言われました。足の付け根には4~5センチの痕があって、今でも誰かに触られそうになったり、見られていると思うだけでも当時が蘇って「イーッ!」ってなります。

 心臓の手術は、喉の下からおへその上あたりまで切る開胸手術。肋骨も開いて、いったん人工心肺に切り替えて、穴を塞いで元に戻すという大がかりなものでした。穴を塞ぐパターンには2パターンあって、何かをかぶせて縫い付ける方法と、穴の口を一文字に合わせて縫う方法で、僕の場合は後者でした。だから元の心臓よりちょっと小さくなったもんで、ちょっとオドオドビクビクする子になっちゃいました(笑)。胸板が厚くなったのも手術で胸骨を開いているからかな~と思っています。

手紙をもらってキズを隠さなくなった

 術後の傷口は痛かった。針金みたいな糸が傷口から出ていて、触るとわかるし、痛いので母ちゃんが夜通しさすってくれたことも覚えています。

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