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「モリンガ」は炎症や糖質を抑制し乳がんや認知機能の改善報告も【時間栄養学的「気になる食品」】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月12日 9時26分

「モリンガ」は炎症や糖質を抑制し乳がんや認知機能の改善報告も【時間栄養学的「気になる食品」】

モリンガ(C)日刊ゲンダイ

【時間栄養学的「気になる食品」】モリンガ

「奇跡の木」とも呼ばれるモリンガは、インドの伝統医学・アーユルヴェーダにおいて約4000年前から医療目的で使用され、各地に広まって行きました。古代エジプトでは、あのクレオパトラがモリンガのオイルを肌に塗り、モリンガのお茶を飲んで美しさを維持していたという話も!

 モリンガの栄養価と医療効果に対する科学的研究が始まったのが20世紀初頭。第二次世界大戦後の発展途上国における栄養不足解決のために注目されました。国連の食糧農業機関(FAO)やその他の国際機関もモリンガの普及に取り組み、栄養補助食品としての利用が推奨されたのです。

 そんなモリンガの葉には、ビタミンA、C、E、カルシウム、カリウム、鉄などの栄養素を豊富に含んでいます。特に、ビタミンAとCの含有量がかなり多いのが特徴。また、強力な抗酸化物質を含むケルセチンやクロロゲン酸なども含んでいます。細胞の酸化ストレスや慢性疾患のリスクを低減させるのに役立ちます。さらに、モリンガの葉や種子に含まれる化合物は、体内の炎症を抑える効果があり、関節炎やその他の炎症性疾患を抑える働きがあることも報告されています。

 2014年のインドでは、モリンガの葉から抽出したエキスが糖尿病ラットの血糖値を有意に低下させることを確認しています。同じ頃、南アフリカでは、乳がん細胞の増殖を抑え、アポトーシス(細胞死)を誘導することを、インドではアルツハイマー病モデルラットの認知機能を改善することも発見されました。また、ナイジェリアの研究では、モリンガの葉粉末を摂取したラットで、総コレステロール値およびLDL(悪玉)コレステロール値が低下することも報告しています。

 最近では、モリンガの健康効果を最大限に活用するために、様々な形での摂取方法が考案されています。そのひとつがモリンガの葉を乾燥させて粉末にし、小麦粉などと混ぜ合わせて作られた「モリンガ麺」。モリンガの栄養素を豊富に含んでおり、通常の麺よりも高い栄養価があるのが特徴です。糖質も抑えられるため、糖質オフ麺として記憶されている方もいるかもしれません。

 1日の中でいつ食べたらよいかの報告は未だなされていませんが、糖質オフに着目するなら夜に、抗酸化作用に着目するなら朝や昼の日差しを浴びる時間帯にとるのもおすすめです。ご自身の目的に応じて時間帯を考えてみるものよいかもしれませんね。

(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)

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