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メダルまであと1打…山下美夢有のミスを誘った「五輪の魔物」痛恨だった最終日の9番と16番(羽川豊)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月14日 9時26分

メダルまであと1打…山下美夢有のミスを誘った「五輪の魔物」痛恨だった最終日の9番と16番(羽川豊)

山下美夢有(C)JMPA/東川哲也

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

 パリ五輪の女子ゴルフは松山英樹(32)に続き、山下美夢有(23)も優勝を争いましたが、銅メダルに1打届かず4位に終わりました。

 悔やまれるのは首位に3打差で迎えた最終日の9番(パー5)です。第2打はピンまで212ヤード。果敢にピンを狙い、グリーン左横のラフに外します。左足下がりからのアプローチもミスしてグリーン右下へ。4オン3パットのダブルボギーで金メダルが遠のきました。

 それでも後半に盛り返し、2位タイまで浮上。直後の16番(パー3)で、ティーショットをグリーン手前の池に落とし、2つ目のダブルボギーも痛かった。

 山下は9番の2オン狙いについて「最終日に欲が出てしまった」と言いましたが、迷うことなくイーグルやバーディーを狙っての一打を責めることはできません。五輪は4年に1度の開催です。しかも国旗を背負っての戦いは、メジャーとも違う一打の重みを感じながらのプレーを強いられます。最終日の山下の表情からは、見たことがない緊張感が伝わってきました。これが「五輪の魔物」というのかもしれません。

■4年後はチーム戦も

 優勝したリディア・コ(27)は、リオの銀、東京の銅、今回の金メダルで全色のメダルを獲得。同時に、最年少で米国女子ツアーの殿堂入りも決めました。2012年の「カナディアン女子オープン」を15歳で勝ったとき、テレビ中継(WOWOW)の解説をしていました。正確なショットや、15歳とは思えない冷静なプレーぶりに「なんだこの子は?」と驚かされたものです。今回は飛ばし屋より、点にボールを運ぶ彼女向きのコースでしたが、4年後の会場(リビエラCC)でも必ず優勝を争うことでしょう。

 そのロス五輪では、チーム戦が導入されることはほぼ決まりです。男子と女子のストローク戦の間に2日間行われ、「フォーサム(1つのボールを交互にプレー)」と「フォーボール(各ホールでペアの良い方のスコアを採用)」の合計スコアで争う方式が有力です。競技方法はどうあれ、ペアを組んだ2人がコース攻略を話し合い、スコアによって攻め方を変えるなど、随所にチームワークが発揮され、個人競技とは違う見応えのある戦いになるはずです。

 今後も国内選手は次々に海外ツアーへ出ていき、これからの4年間で男女とも「勢力図」は今と大きく変わることが予想されます。多くのプロが必死になって夢舞台の切符獲得を目指します。

(羽川豊/プロゴルファー)

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