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不手際連発の水連にうんざり?日本トップスイマー相次ぐ海外逃避…「アスリートファーストではない」と批判噴出

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月16日 9時26分

不手際連発の水連にうんざり?日本トップスイマー相次ぐ海外逃避…「アスリートファーストではない」と批判噴出

池江(左)は豪州、平井(左2)は米国の大学へ(C)J MPA

 パリ五輪でのメダル量産を期待されながら、400メートル個人メドレーで松下知之(19)の銀1個の惨敗に終わった競泳日本代表。五輪閉幕後には、パリ大会に出場した日本代表スイマーが相次いで海外に拠点を移すことを明かした。

 100メートルバタフライ7位の平井瑞希(17=日大藤沢高)が卒業後に選んだ進路は、国内ではなく、米テネシー大学。昨年の世界ジュニア選手権(イスラエル)に出場した際、複数の米国の大学から勧誘されたそうで、次回2028年ロサンゼルス五輪でのメダル獲得を目指し、NCAA(全米大学体育協会)1部に所属する強豪大で研鑽を積むという。

 同じ100メートルバタフライ、リレー(混合400メートル、女子400メートルメドレー)に出場した池江璃花子(24)は、昨年10月から練習してきた豪州を引き続き拠点とし、「(ロスまでの)4年間はオーストラリアでやるつもりです。日本に試合で帰ってくることはほとんどないと思います」と、並々ならぬ決意を明かしている。

 競泳界では、これまでも平泳ぎでアテネ、北京2大会連続金の北島康介、ロンドン背泳ぎ銀、銅の入江陵介、パリにも出場した瀬戸大也らのトップスイマーが、米国や豪州で外国人コーチの指導を受けるのが珍しくなかった。競泳は幼少の頃から同じコーチに指導を受ける選手が多い。環境や指導者をかえたり、英語を習得するなど、選手によって海外に出る目的はさまざまだが、女子選手2人が国外に拠点を移すのは、日本水泳連盟に愛想が尽きたのも一因だろう。

 何しろ、日本水連は東京五輪以降、不手際が後を絶たなかったからだ。選手の強化方針を巡って日本代表首脳陣同士の意見の食い違いを発端とする内紛が生じ、一部コーチが国際大会への同行を拒否する事態に発展。東京五輪後の21年以降は連盟のスポンサー収入が激減し、23年度の決算では約7000万円の赤字を計上。活動費はままならず、海外の合宿地からパリへの渡航費は自腹を強いられた選手もいたという。

 今大会は情報戦でも後手を踏み、使用するプールの水深が従来の国際大会で一般的な3.0メートルより80センチ浅い2.2メートルだったことが現地入りしてから発覚。世界水連への確認不足というお粗末な情報収集力を露呈した。銅メダル2個に終わった昨年7月の世界選手権後、代表選手から「アスリートファーストではない」といった批判が相次いだが、改善されなかったのだ。

 日本の有力な若手スイマーを巡っては、かねて海外のコーチから「オリンピック選手に育てたい」とスカウトされるケースも少なくなかった。

 今後は日本水連に嫌気が差した高校生、大学生スイマーの海外流出が続くかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 それにしても、なぜ日本のお家芸だった競泳はこれほどまでに惨敗だったのか。五輪4大会で計4個のメダルを獲得したレジェンドが、「時代に逆行している」と痛烈に批判したものとは、いったい何か。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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