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ガクテンソクの舞台を2006年に初めて見た 印象は「とにかくツッコミがうまい」こと(本多正識)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月17日 9時26分

ガクテンソクの舞台を2006年に初めて見た 印象は「とにかくツッコミがうまい」こと(本多正識)

ガクテンソクのよじょう(左)と奥田修二(よしもと提供)

【お笑い界 偉人・奇人・変人伝】#205

「THE SECOND2024」で見事に優勝を飾ったガクテンソクの奥田君とよじょう君。「M-1グランプリ2005」でアマチュアながら準決勝に進出、NSCを経ず、オーディションで当時の若手の劇場・baseよしもとの本出番を獲得したつわものです。

 彼らの舞台を見たのはおそらく2006年の年初めだったかと思います。初見の印象は、とにかくツッコミがうまい。新人を見て“キャラクターが際立っている”とか“いいボケをしている”とか感じることはあっても“ツッコミがうまい”と思うことはほとんどないと言っていいぐらいまれなことです。それほどツッコミという役どころは難しいと言えます。

 演者は稽古を重ねてネタを知り尽くしていますが、初めて聞いたリアクションが求められます。特にツッコミはお客さんと同じ視点でツッコまないと「予定調和」の“稽古の見える漫才”になってしまいます。その点、奥田君はボケのセリフを初めて聞いた自然なリアクションが当時からできていました。

 3年前に奥田君が私の出演したNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見た感想と共に初対面の様子をブログのnote(タイトル「先生と呼べる人」)で詳しく書いてくれていますが、私は一言目に「うまいな」とホメていて、「ひとボケ、ひとツッコミはもったいない。君のツッコミなら数ボケられても、大丈夫。ツッコミはそのままいきや」と言っていたようです。

 わかりやすいテーマ、当たり前のようにうれしそうに楽しそうにおかしなことを言う、よじょう君のひょうひょうとしたボケ。的確でボケの大きさに合わせたほどよいツッコミ。以前よりも格段に増したボケ数。小さなボケでもツッコミのワードで笑いを取るのが中心だった形から、ボケそのものでも笑いを取れるようになったことで“まんべんなく笑いが取れる漫才”へと進化し、今年の「THE SECOND」のネタを見て「第1期の完成形」ができたなぁと感じました。

「第1期の完成形」と書いたのは、これから年を重ねていくほどテーマも増えて、ボケ・ツッコミのバリエーションがさらに増えてくると思われるからです。狩猟免許を持ち、茶道もたしなむよじょう君、アイドルオタクでニュース大好きの奥田君。違う個性がますますぶつかり合って飛躍してくるであろうガクテンソクにさらに期待をしたいと思います。

(本多正識/漫才作家)

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