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爆笑問題&令和ロマン…タレントが仕切る「ご意見番」番組がウケる可能性(桧山珠美)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月18日 9時26分

爆笑問題&令和ロマン…タレントが仕切る「ご意見番」番組がウケる可能性(桧山珠美)

爆笑問題の田中裕二(左)と太田光(C)日刊ゲンダイ

【桧山珠美 あれもこれも言わせて】

「芸能界のご意見番」和田アキ子に批判が殺到しているとか。ことの発端は11日「アッコにおまかせ!」(TBS系)。パリ五輪で金メダルを獲得した陸上女子やり投げの北口榛花選手がフィールドに寝そべりながらカステラを頬張るVTRを見て「アハハ、なんかトドみたいなのが横たわってる」と発言したこと。生放送はこういう失言があるのが常だが、令和時代は「笑って許して」はくれない。

 それより疑問なのは和田アキ子がいつまで「芸能界のご意見番」をやり続けるのかだ。そもそも「西のご意見番」上沼恵美子はとうに降りた。私の中で「芸能界のご意見番」として思い浮かぶのは上岡龍太郎。2000年に引退し、政治や経済についてモノ申す番組がなくなり、代わりにグルメや街歩きなど当たり障りのないものばかりになった気がする。

 唯一残っている番組といえば、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)か。「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」(日本テレビ系)も面白かったが、なぜか終了した。

元乃木坂46の山崎怜奈も新鮮

 ジャーナリストが出るこの手の番組は予定調和で面白みに欠ける。やはりタレントが仕切る番組を期待したい。11日の特番「バクっと令和問題」(テレ朝系)はうまくすれば、そんな番組になるかもと思った。「言っちゃいけないことを言っちゃう」爆笑問題と屁理屈ボーイの令和ロマンが「令和の恋愛」や「令和の怒り方」などなど令和の悩みにバクッと食いついてしゃべりつくす。明らかな低予算番組だが、50代の爆笑問題と30代の令和ロマンの組み合わせも新鮮で、世代の異なる2組がガチで興味深い。

 進行役として元乃木坂46の山崎怜奈も参加。山崎は7月の都知事選の特番で、石丸伸二に質問した際、「前提のくだりがまったく正しくない」と一蹴され話題になった。冒頭で「ちょっとあなた前提が間違ってますよ」と太田に言われても、「本当ね、不勉強で申し訳ないですけど」と動じない。

 さらに、「それぞれ世代を代表すると言われがちじゃないですか。でも、令和ロマンさんって世代くくりから必死に逃げてる感じがしませんか」といきなり話を振り、「なんで刺しにくるんだよ。そこに座るには自我が強すぎるんだよ」と。

 本来、この手の番組はアナウンサーが進行を務めるが、彼らは自分の意見を持ち合わせず、持っていても言わないのが役割と思っている、ただの進行係。一方、「自我の強い」山崎は隙あらば自分の意見も入れるのでそこも新鮮だった。

 本当の「ご意見番」とは彼らのような存在ではないか。カズレーザーやヒコロヒー、ラランド・サーヤなど、自分の意見を言える芸人も増えてきたことだし、グルメや街歩き、クイズはやめてもいい時期では。

(桧山珠美/コラムニスト)

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