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どの役を演じても滑稽さがにじみ出る 岡部たかしの「おもろい」人生【今週グサッときた名言珍言】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月18日 9時26分

どの役を演じても滑稽さがにじみ出る 岡部たかしの「おもろい」人生【今週グサッときた名言珍言】

岡部たかし(本人のインスタグラムから)

【今週グサッときた名言珍言】

「お笑いから役者さんもやってヨガやるって、(片岡)鶴太郎さんと同じだなって(笑)」
 (渡辺江里子/フジテレビ系「ボクらの時代」8月11日)

  ◇  ◇  ◇

 芸能界には、意外な関係性があることが少なくない。お笑い界と俳優界、活躍する場は違えど、ともに“遅咲き”のブレークを果たしたという共通点のある阿佐ヶ谷姉妹と岡部たかし(52)も、その一組だ。彼らは実は、劇団東京乾電池の研究生時代に同期で「えりりん」「きむみほ」「おかっち」と呼び合う間柄なのだ。

 岡部は役者活動と並行して浅草の東洋館でピン芸を披露したり、演劇ユニットでコント公演にも参加したり。お笑い系の舞台にも挑戦し、現在はヨガに週3~4回通っている。そんな岡部の経歴を阿佐ヶ谷姉妹の渡辺江里子が評して語ったのが、今週の言葉だ。

 もともと岡部は役者になるつもりなんてなかった。地元・和歌山で普通に就職したが、その職場が厳しく、何より面白くなかった。なにか面白いことをやりたい。そんな時に見たのが東京乾電池の公演だった。それまでの演劇のイメージとは違い、聞こえないような小さな声でしゃべりながらも笑える。なんでこんなに面白いんだろうと興味を持ち、東京乾電池の研究生に応募、役者の道を進み始めたのだ。

 劇団を3年でやめ、芸人で俳優の九十九一に出会ったことが大きな転機となった。東洋館に出るようになったのも、九十九の勧めだった。さらに、九十九との縁で村松利史や岩谷健司と出会い、「狂ったように『おもしろさ』について考える日々がはじまった」(文芸春秋「週刊文春」24年4月11日号)という。村松は「本当におもしろいことは自分の中からしか出てこない」という考え方で、役になりきるよりも、あくまでも「自分のノリ」で演じることが大切だと教えられた(同前)。

「人間は誰しも複雑だけど、どこか滑稽やから。どの役を演じても面白いと思われたい」(TBS系「情熱大陸」24年4月28日)と岡部は言う。その複雑さや滑稽さは、演じる人間からにじみ出るものだ。だから彼は何か判断に迷ったときは「おもろいか、おもろないか」で決めるという。

 離婚した妻の元で育った息子・岡部ひろきは、父の舞台を見て「親父って、こんな面白いことをやってるんや」と感銘を受け、役者の道を志した。その相談を受けた際、岡部は「おもろかったら、ええんちゃう」と即答した(光文社「女性自身」24年4月23日号)。そして息子は現在、父も出演したNHKの朝ドラ「虎に翼」に出演している。実に「おもろい」人生だ。

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)

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