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加橋かつみさんが憧れたストーンズ「サティスファクション」はザ・タイガースの原点でもある【人生を変えた一曲】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月19日 9時26分

加橋かつみさんが憧れたストーンズ「サティスファクション」はザ・タイガースの原点でもある【人生を変えた一曲】

加橋かつみさん(C)日刊ゲンダイ

【私の人生を変えた一曲】#77

 加橋かつみさん
 (ミュージシャン・元ザ・タイガース/76歳)

  ◇  ◇  ◇

 かつて一世を風靡したグループサウンズ。その先頭を走ったのはザ・タイガースだった。ボーカルの沢田研二はソロになって活躍しているが、最初にグループをやめたボーカル&ギターの加橋かつみさんも旺盛に音楽・ライブ活動を続けている。日本の音楽シーンの中でもきらめく存在だったザ・タイガースの原点について加橋さんが語る。

■ビートルズが世界のカルチャーを一遍に変えた驚き

 高校時代は60年安保の時代でね、仲間と学生運動をやっていました。学生運動をやってる友だちはみんな理屈っぽいからね、正直、僕は飽き飽きしていた。国家権力が強いから、デモをやっても簡単に抑え込まれるだけだとわかっていたし、そんな時にはやり出したのがベンチャーズです。

 それを見て、見よう見まねで4人(加橋さん、瞳みのる、森本太郎、岸部修三)で始めたのがアマチュアバンドです。そうしているうちに1966年にビートルズがやってきます。京都から武道館まで見に行きました。びっくりしましたね。ものすごいショックを受けた。ウワー、こんなものがあるんだと思いました。

 それを見たら、もう学生運動なんかやってる場合じゃないと思いましたね。暗い学生運動が世の中を変えることなんてできっこない。学生運動なんかやっている間にビートルズが出てきて、世界中のいろんなカルチャーを一遍に変えちゃったわけだから。

 それは現在に例えていえば、インターネットが出てきて世の中が変わったのよりも印象が強かった。歌っているのは英語の歌詞。そこには歌詞なんかわからなくてもビンビン伝わってくるものがあった。それは本当に驚きでした。

 最初はギターを持っていないから、友だちがやっていたバンドの楽器を借りました。バンドのパートはじゃんけんで決めた。僕が勝ったからギターとかね。楽しかったのはダンパ、当時はやっていたダンスパーティーのこと。バンド演奏するからというので、ダンパのチケットを売って小遣いにするんです。やっていてこんなに楽しいことがあるのかと思いました。京都にあった「田園」というダンスホールとかでね。その時は沢田(研二)はまだ入っていません。

 その後、僕らのスポンサーみたいな人も現れました。坂東流のお師匠さんと呉服問屋の若旦那です。若旦那は僕らと遊ぶのがうれしくて仕方がなかったみたいで、祇園で今のお金でいえば、一晩で100万円、200万円くらい使ってたのかな。

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