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五輪でも甲子園でも話題「微妙な判定」に思うこと 実際にプレーしている我々は…(専大松戸・持丸修一監督)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月19日 9時26分

五輪でも甲子園でも話題「微妙な判定」に思うこと 実際にプレーしている我々は…(専大松戸・持丸修一監督)

こちらは完全にアウト!(C)日刊ゲンダイ

【持丸修一 76歳名将の高校野球論】#44

 パリ五輪は金メダル・メダル総数ともに海外開催五輪の過去最多で幕を閉じました。

 毎日のように飛び込んでくる快挙の報道に日本中が沸きましたが、その一方で、いくつかの競技では審判の判定が物議を醸していると聞きます。私は門外漢ですので、意見する立場にありませんが、パリ五輪と入れ違うように始まった夏の甲子園でも、毎年のように「微妙な判定」が注目されます。審判が過度な批判にさらされるケースも少なくありません。

 そこで思うのは、批判する方々と実際にグラウンドでプレーする我々では、判定に対する「熱量」に差があるのでは、ということです。

 私も長いこと高校野球に携わっていますから、受け入れがたい判定はそれなりに経験しています。

 どの試合かは書きませんが、今でも忘れられないくらい悔しい思いもしてきました。それでも文句を言ったところで結果は変わらないのだから、割り切るしかないと諦めて受け入れているのです。

 試合中も同様です。判定に納得がいかなかったとしても、引きずって悪循環に陥ったら元も子もありません。我々指導者がいかに選手の気持ちを切り替えさせるかがカギになります。

 審判も人間だから、どうしてもミスはするもの。「微妙な判定」を受けるに至った過程にも目を向ける必要があります。例えば、守備の際の内野ゴロの処理です。一塁への送球が際どいタイミングで、自分たちは完全にアウトと思っていても、審判がセーフを告げたとします。こうした場合でも、打球への初動、処理速度、送球のスピードと正確性、捕球の位置は……と、見つめ直せば、結局は自分たちが「セーフ」とコールされる状況をつくり出してしまったともいえます。

 それらの理由から塁上の判定に文句をつけることはまずないです。一番悔しい思いをしているはずの選手たちも、少なくとも私の前では審判を批判するようなことを口には出しません。

 それにしても、今大会は優勝候補といわれていた強豪校が次々と序盤に姿を消しました。今春センバツから導入された低反発バットの影響でしょう。これについてはまた別の機会に詳しく書きますが、携わっている身としては、高校野球がもっと面白くなりました。

 長打が難しくなった分、攻撃は小技を駆使して堅守に徹すれば、どこの学校が相手でも勝てる可能性が出てきたからです。テレビで観戦して、戦略と指導法を練りながらワクワクしています。

(持丸修一/専修大松戸 野球部監督)

  ◇  ◇  ◇

 以前、日刊ゲンダイは高野連に「なぜ甲子園でリクエスト制度を導入しないのか」と直撃している。そこで返ってきた高野連の「言い分」とはーー。(※持丸監督もリクエスト制度に賛成の立場)

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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