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小林鷹之氏のカネ集めは「古い自民党」そのもの…初入閣後にハイペースでパーティー開催

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月19日 10時58分

小林鷹之氏のカネ集めは「古い自民党」そのもの…初入閣後にハイペースでパーティー開催

「若さ」をアピールもやっていることは旧態依然(C)共同通信社

 いの一番に名乗りを上げる。小林鷹之・前経済安全保障相が19日にも、自民党総裁選への出馬を正式に表明する。コバホークの異名を持つ小林氏は衆院当選4回の49歳だ。18日は地元・千葉県八千代市で趣味のランニング姿を報道陣にわざわざ公開。課題の知名度不足の解消に向け「若さ」をアピールしたが、やっていることは古い自民党の政治家そのもの。旧態依然としたカネ集めとカルト教団との関係性である。

 小林氏は2021年10月に発足した第1次岸田内閣で、新設された初代の経済安保担当相として初入閣。すると、翌22年8月までの在任中に政治資金パーティーを計3回開き、総額1579万円を集めた。

 うち1回は政治資金規正法で「特定パーティー」とされる収入1000万円以上の規模。小林氏の資金管理団体「鷹之政経フォーラム」の政治資金収支報告書によると、22年5月20日に千葉市の東京ベイ幕張ホールで「小林鷹之君と明日の日本を語る会」というパーティーを開催し、1099万円の収入を得た。

 01年に閣議決定された大臣規範はパーティーについて〈国民の疑惑を招きかねないような大規模なもの〉の自粛を求めているが、岸田首相と同様に小林氏も完全に無視した格好だ。

 22年には内閣改造で閣外に去った後も、小林氏は9月、11月、12月とハイペースでパーティーを開催。11月11日には再び東京ベイ幕張ホールで特定パーティーを開き、1943万円を得るなど、この1年は計6回のパーティーで総額4407万2500円をカキ集めた。前年のパーティー収入910万円から実に4.8倍も増やしたのである。

 鷹之政経フォーラムの総収入に占めるパーティー収入の割合も、前年の37.3%から83.4%へと飛躍的に伸びた。小林氏は「大臣のハク」を分かりやすく利用して、パー券をせっせと売りさばき、資金を膨らませたわけだ。

 各パーティーの収入から開催経費を差し引いた利益の割合を示す「利益率」は8割前後。前出の22年11月の特定パーティーでは、前月刊行の自著「解説『宇宙資源法』」750部の購入費158万4000円を開催経費に計上。政治資金を書籍代に充てる手口は所属派閥のボスである二階元幹事長譲りだが、1冊あたりの購入単価は定価よりも2割安い。

 恐らく「著者割引」を利用して利益率の向上をはかった努力がうかがえる。

■くすぶる旧統一教会との接点

 企業・団体から事実上の献金を募る旧態依然とした「パーティー好き」に加え、小林氏は旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との接点もある。

「2年前には、教団の関連団体が主催した18年と21年の千葉のイベントに祝電を送ったり、あいさつしたことを認めています。問題は21年の自転車イベントで、東京新聞は参加した信者たちと撮影した記念写真を報道。あいさつの中で教団の教義に共感を示す発言をした疑惑が今なお、くすぶっています」(政界関係者)

 党の「刷新」を期待する中堅・若手議員の待望論とは裏腹に、古い自民党の政治を引きずる小林氏。コバホークの目新しさにダマされてはいけない。

  ◇  ◇  ◇

 ●関連記事『【もっと読む】自民総裁選に出馬する小林鷹之を「シン・保守」などと持ち上げるTVメディアの醜悪』では過去の小林氏の発言などをもとに“真の姿”を詳報している。

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