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進まぬ中小企業の「在宅勤務」導入…大手と二極化で広がる採用格差

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月21日 9時26分

進まぬ中小企業の「在宅勤務」導入…大手と二極化で広がる採用格差

コロナ禍が明けても「在宅勤務」は一定の需要

 働き方を巡っても、はっきりと差が表れた。

 東京商工リサーチ(TSR)が19日発表した企業調査によると、「在宅勤務」体制が企業規模によって二極化している。今月1~13日に7193社を対象に行ったアンケートでは、「在宅勤務」を認める企業は大企業が約4割(36.5%)に対し、中小企業は約2割(19.5%)にとどまった。

 新型コロナウイルス感染症対策で広がった「在宅勤務」だが、中小企業にとっては対応が難しい。業務の達成度や労務面など人的管理の負荷が大きいほか、パソコンやVPN、システムなどの設備負担が重くのしかかる。

「前提として、中小企業の方が人的リソースが不足しており、分業化が進んでいません。一人一人の仕事が多岐にわたるため人員に余裕がなく、『在宅勤務』の社内システムの構築が難しい状況です。デジタル分野を担う人材を雇おうにも、採用難で確保できないことも影響しています」(TSR情報本部)

「文化放送キャリアパートナーズ」が昨年11月に実施した、2025年卒業予定の学生を対象とした調査で、「志望企業・業界を決めていく中で、テレワークの実施状況も影響するか」という質問に対し、「はい」「どちらかといえばはい」という答えが、67.3%に上った。

■「遅れている」というイメージを持たれる

 社内でデジタル化が進んでいるかは、採用面でも大きな影響を及ぼす。

「『在宅勤務』を導入していない企業は『働き方改革が進んでいない』『遅れている』というマイナスイメージを持たれてしまいます。新卒や中途採用の場面でも、重要な条件のひとつ。できることなら、導入を進めた方がいいのは間違いありません」(TSR情報本部)

 中小と大手の間で採用格差は広がるばかり。しかし、あせって導入を急ぐのも危ない。

「環境を整備するには手間もお金もかかりますし、体力のない中小企業ではかえって負担になりかねません。本当に効率が上がるかといったことも含め、社内状況と相談し慎重に検討してもらいたいです」(TSR情報本部)

 中小企業の受難は続く。

  ◇  ◇  ◇

 ●関連記事『【もっと読む】スタバより仕事がはかどるチェーンは?メニューと居心地を徹底比較』では、年に100回以上はカフェで仕事をする著者がおすすめする“意外なチェーン店”について解説している。必読だ。

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