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芸能人に定年はないが、高齢と共に失言が増えれば「引退」コールが高まる

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月22日 9時26分

芸能人に定年はないが、高齢と共に失言が増えれば「引退」コールが高まる

和田アキ子(C)日刊ゲンダイ

 パリ五輪の女子やり投げ金メダリスト・北口榛花選手への自身の番組「アッコにおまかせ!」での不適切な発言が大炎上していた和田アキ子(74)。18日の同番組で「申し訳ありませんでした」と陳謝。一応の決着を見たが、「引退」の声は根強く残っている。

 和田はホリプロ創業者・堀威夫氏から直々にスカウトされ、大阪から上京。2枚目の楽曲「どしゃぶりの雨の中で」がヒット。圧巻の声量で「和製R&Bの女王」と呼ばれた。

「紅白」出場39回(トリ7回)、司会も3回務め、「あの鐘を鳴らすのはあなた」で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞。和田はタレント業でも才能を発揮。不良っぽいキャラと、歯に衣着せぬ言葉で「ゴッド姉ちゃん」と呼ばれバラエティー界をも席巻した。飛ぶ鳥を落とす勢いの時期は芸能人生の分岐点といわれる。社会人が仕事に慣れた頃、将来、進む道に戸惑うように、芸能人も迷うことがある。

 女優の梶芽衣子は著書で、たまたま出演したバラエティーが受け他局からも出演依頼が殺到した際、「ここでタレント活動を続ければ、これまで女優として築いてきた実績が“無”になる」と考え女優業を最優先した。

 いしだあゆみのように「ブルー・ライト・ヨコハマ」の大ヒット曲を出しながら女優に転身し、成功を収めたケースもある。女優にはこのパターンが多い。広末涼子、内田有紀もそうだった。

 和田は歌手とタレントの二刀流を選んだ。福山雅治のように歌手と俳優を両立している人もいるが女性は少ない。二刀流を続けた和田も、次第にタレント人気が勝りバラエティーの顔になった。

 歌番組に出る機会も減っていった2016年、「紅白」に落選。キリのいい40回出場はかなわなかった。

「自ら『卒業』宣言する歌手が増えていたなか、和田はホリプロの力で落ちるはずがないと思っていただけに、落胆は大きかった」(音楽関係者)

 想定外の落選に和田は「もう紅白は見ない」と怒りを爆発させた。「大人げない」とヒンシュクを買い、歌手のイメージはダウン。タレント業に軸足を移しテレビ・ラジオだけでなく、芸能界の「ご意見番」としても存在感を増した。

 私生活ではお酒にまつわるエピソードが後輩たちから喧伝され、「女ボス」として芸能界に君臨。

「西の上沼恵美子・東の和田アキ子」と評された。タレントとして上り詰めるほど歌手の肩書は薄れ、「テレビで歌っているのを見たことない」という若者も珍しくなかった。世間の風潮を察してか、和田は自身の番組でコンサート情報を告知するなど、歌手への強いこだわりを見せていた。“ボイメン”とコラボするなどの策も、ヒットにつながらなかった。

 同じ時期にデビューした松任谷由実や高橋真梨子はブレずに歌手活動を続けている。事務所の後輩ですでに独立している石川さゆりも演歌一筋。女優の世界でも90歳で映画に主演した草笛光子、映画女優を貫く吉永小百合。芸能界は「その道一筋」が高く評価され、「いつまでも続けて」とファンは願うもの。

 タレントは高齢と共に失言が増えれば「引退」コールが高まる。芸能界に定年はない。続けるか辞めるかは本人に委ねられる。

 米国のバイデン大統領、日本の岸田文雄首相も世論に押されるように身を引く決断をしたが──。

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