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夏の甲子園「2部制」導入のタイミングは…ナイター経験者は肯定的もスンナリいかない複雑事情

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月22日 9時26分

夏の甲子園「2部制」導入のタイミングは…ナイター経験者は肯定的もスンナリいかない複雑事情

ナイターとなった初日第3試合の智弁─岐阜北城(C)日刊ゲンダイ

 高校野球が大きな変革時期を迎えている。

 熱中症対策として7回制や甲子園以外でのドーム球場での開催が検討される中、今大会で試験的に導入された1日2部制もそうだ。

 実施されたのは大会初日からの3日間。初日は開会式後の午前10時に第1試合を行い、16時から第2試合、18時半から第3試合が行われた。2、3日目は午前8時と10時35分に第1、第2試合、夕方の17時から第3試合という日程だった。

 本来、夏は大会初日以外は1日4試合が基本だが、日中の最も暑い時間を避け、後半の試合を夕方~夜に設定。大会規定には「8月7日(初日)の第1試合は13時半を過ぎて終了していない場合、8月8、9日の第2試合は14時半を過ぎて終了していない場合は、それぞれ原則として継続試合とする」という文言も加わった。

 実際、「ナイター」を行った学校はどんな反応だったか。

 初日の3試合目を経験した智弁学園(奈良)の小坂将商監督(47)は「良い経験、勉強になりました」と、好意的だ。

「開会式が終わって18時半からと時間が空いていたので、一度、宿舎に戻って休むなど、気持ちを切り替えて試合に臨めました。僕は1日3試合の日の3試合目を4回経験しているんです。(そのひとつだった2017年の)センバツの時は、寒さ対策が必須だった。2試合目だと、すっと試合に入れるんですけど(開催時間の決まっていない)3試合目だと(甲子園近隣の)体育館で調整など(をする必要)もあった」

「そう簡単な話ではない」らしい正式導入

 前の試合が長引き、結果としてナイター開催になったことは、過去の甲子園でも珍しくはない。しかし、従来のそれと異なるのは、開始時間が決まっていたことだ。

 大会3日目の9日、17時からの第3試合で南陽工(山口)を下した菰野(三重)の萩原部長が言う。

「抽選会で17時プレーボールとわかっていましたからね。起床時間から食事時間までナイター開催に合わせて調整ができました。普通、甲子園は第1試合以外は開始時間が流動的じゃないですか。前の試合次第で、もっと遅くなることもある。それを考えると、調整はしやすかったですね」

 敗れた南陽工の澤野部長も言う。

「17時開始といっても、授業が終わってから部活と考えると、普通に練習をしている時間ですからね。ウチのグラウンドは照明があってナイターにも適応しているので、環境を考えれば今まで通りですね」

 菰野の部員も「甲子園に来てからは16~18時に練習するなど少しでも夜の環境に合わせようとしていました」「風が吹いて、むしろ寒いくらいでしたね」と話している。

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