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手指の関節の赤みから皮膚筋炎と大腸がんが見つかった…自己免疫が原因なら薬で治療できる

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月23日 9時26分

手指の関節の赤みから皮膚筋炎と大腸がんが見つかった…自己免疫が原因なら薬で治療できる

普段と違った皮膚トラブル悩んでいたら皮膚科に受診を

 膠原病といえば、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどが挙げられることが多いが、次いで多いとされるのが「皮膚筋炎」だ。皮膚と筋肉に炎症が起こる自己免疫疾患で、60歳前後の中年に発症しやすい。悪性腫瘍との合併も多く報告され、悪性腫瘍によるデルマドロームとして皮膚症状を引き起こすケースも少なくないという。

 鮮魚店に勤務する60代前半の女性は、約3カ月前から指の関節の周りに赤みが広がっていることに気付き、近所の皮膚科を受診。抗炎症作用のある軟膏を処方され、毎日欠かさず塗布していたものの、赤みは改善するばかりかまぶたにまで見られるように。慌てて受診した大学病院で精密検査を受けたところ、皮膚筋炎と大腸がんの診断を受けた。

 東邦大学医療センター佐倉病院皮膚科教授の樋口哲也氏はこう言う。

「なぜ皮膚筋炎と悪性腫瘍が合併するのかについて、理由はよく分かっていません。皮膚筋炎と診断された人のうち、約30%に悪性腫瘍が合併していたと報告されています。中でも報告数が多かったのが胃がんと卵巣がんで、がんと皮膚筋炎、どちらを先に発症するかは人によってさまざまです」

 皮膚筋炎によって生じる代表的な皮膚の症状に、「ヘリオトロープ疹」がある。上まぶたが赤く腫れ上がるのが特徴で、片目あるいは両目に生じる。ほかにも手指の関節背面や爪の周囲に、ピンク色のカサカサと盛り上がった紅斑が見られる「ゴットロン丘疹」も生じやすく、どちらも痒みを伴いやすい。

「デルマドロームは、内臓疾患が持続する限り自然消滅するケースはなく、皮膚病変によっては一度変化してしまった皮膚の状態を戻すのも難しい。ですが、自己免疫が原因となる皮膚筋炎であれば、免疫抑制剤やステロイドの服薬で、皮膚の症状を抑えられます。普段と違った皮膚トラブルに悩んでいたら、一度皮膚科で診てもらうことをおすすめします」 (おわり)

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