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ハーフ消防士長の呆れた“多才”ぶり 朝日新聞記者に成りすまし野球チアリーダーら撮影し停職

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月25日 9時26分

ハーフ消防士長の呆れた“多才”ぶり 朝日新聞記者に成りすまし野球チアリーダーら撮影し停職

(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 朝日新聞の記者に成りすましていた男性消防士長(30)は、副業禁止の地方公務員でありながら、堂々と「写真家」を名乗り、同新聞のウェブメディアに作品を寄稿していた。

 神奈川県鎌倉市消防本部は21日、実在する元朝日新聞社員の名刺を不正に利用し、神宮球場で大学野球のチアガールらを撮影したとして、大船消防署警備課の消防士長を停職3カ月の懲戒処分にした。士長は同日付で依願退職した。

 この士長は今年4月から、偽造した朝日新聞記者の名刺を使って取材申請を行い、複数の大学の応援団やチアリーディング部の学生らの取材を繰り返していた。記事が掲載されないことを不審に思った大学側が朝日新聞に確認したところ、名刺に記載されていた社員はすでに退職しており、成りすましがバレた。士長は6月、私印不正使用容疑で警視庁に逮捕。自宅から名刺や腕章40点を押収された。

 調べに対し、「フリーランスより、朝日新聞を名乗る方が取材を受けてもらえると思った」と供述していた。

「野球観戦が好きで、応援団やチアガールの写真を撮影し、特集を組んで出版社に売り込むつもりだったようです。性的な目的は一切否定していました。以前、名刺交換をした朝日新聞の社員の名刺をマネて作ったそうです」(鎌倉市消防本部担当者)

 本人は消防士のかたわら、写真家として実名でホームページを開設。プロフィルには、こうある。

《1993年、日本人の父とタイ人の母の間に生まれる。幼少期をタイで過ごし、人々や文化に魅了された。自分の目で世界を見るために写真家を志し、カメラ片手に世界一周、アフリカ縦断を行う。今まで訪れた国は70カ国以上。陸、海、空すべてのフィールドでシャッターをきる》

 写真集も出版し、映像作家やブロガーの顔も持つ。親族は有名タイ料理店を経営している。

 士長は大胆にも2019年10月から23年10月まで、実名で朝日新聞のデジタルマガジン「&Travel」でコラムを担当。旅行先で撮影した風景写真や文章を投稿していた。22年10月には同紙夕刊で&の編集長から《連載で紹介する写真や動画は、発想を柔らかくすれば、世界はまだまだ驚きと発見に満ちていることを教えてくれます》とベタ褒めされている。

「メディアから得たギャラは1本当たり数万円で、全部で数十本と聞いています。趣味で写真を撮っているのは聞いていましたが、報酬をもらっていることは知りませんでした。業務内容は火災現場で消火活動を行い、時には救急車に乗って患者さんの対応をすることもあった。撮影は休みに合わせて行っており、業務に支障をきたすことはありませんでした」(消防本部担当者)

 本人は資格マニアで乗馬や小型船舶、ドローン操縦者のほか、ゾウ使いの資格まで持っているというから、消防士を辞めても食うに困ることはないのだろう。

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