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強風のリンクスで日本人は勝てないのか…全英女子で渋野日向子は《何もできず》、予選通過は19人中9人

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月26日 11時42分

強風のリンクスで日本人は勝てないのか…全英女子で渋野日向子は《何もできず》、予選通過は19人中9人

西郷真央は通算2アンダー7位タイ(C)共同通信社

【全英女子オープン】最終日

 19人の日本勢が出場した今年は予選通過は9人。最上位は、通算2アンダー7位タイの西郷真央(22)と岩井明愛(22)だった。

 優勝は同7アンダーのL・コ(27)。パリ五輪金メダリストでメジャー3勝目となった。「ゴルフの神様が創ったコース」「聖地」とも言われるセントアンドルーズ・オールドコースとしては「普段通りの顔」でも、リンクスに不慣れな日本人選手にとって風速10メートル超の風が吹き続ける戦いは厳しいものだった。通算14オーバーで予選落ちした2019年大会覇者の渋野日向子(25)は「何もできなかった。ここまでとは思っていなかった」と肩を落とし、ショットメーカーの山下美夢有(23)も同9オーバーで予選を通らず、今年の全米女子オープンを制した笹生優花(23)も決勝へ進めなかった。

 日本女子は、1977年に樋口久子が全米女子プロに優勝。それ以後、海外メジャーで優勝トロフィーを抱いた選手はおらず、渋野が19年全英女子に勝って長いトンネルを抜けた。すると、笹生が21年と今年の全米女子オープンを制し、古江彩佳(24)も先月のエビアン選手権に勝った。今や日本人のメジャー優勝は珍しいことではなくなった。

 しかし、強風が吹き荒れた今年の大会を見ると、リンクス開催の全英女子を勝つことが至難の業なのは間違いない。渋野が優勝した19年は内陸の林間コースだった。22年のスコットランド女子オープンに勝ち、今年の同大会も3位と、リンクスに強い古江でさえ、初日は経験したことのない強風に翻弄され3オーバー63位。それが最後まで響いた(通算4オーバー37位)。

 欧州シニアツアーに参戦経験があり、リンクスでもプレーしたことがある並木俊明プロは「近年、レベルが上がった日本選手も必ず勝てます。強風時のリンクスは風を信じることです」と、こう語る。

「湿った海風は重く、やっかいです。ハワイやフロリダでは逆風でも高い球を打てば飛んでいくが、リンクスは強い追い風でも落とされる。その影響を最小限に抑えるために低弾道の球を打つことは必要ですが、例えばフックボールが持ち球で右から強い風が吹いているとします。キャディーと相談し、『15メートルは左へ流される』と思えば、その風を信じて思い切り右ラフの上へ打っていく。グリーンから強い向かい風が吹き、クラブを3番手上げるケースもよくある。3番手も上げると迷いが生じ、『グリーンをオーバーするんじゃないか』と半信半疑で打つから、グリーンに届かず、手前のバンカーにつかまる。風と自分の決断を信じることです」

 並木プロが続ける。

「あとはメンタルです。ティーショットがフェアウエー右サイドに落ちても右ラフへキックすることもあるし、風を読み間違えてポットバンカーに入ることもある。リンクスでは不運はつきもの。頭と気持ちをすぐに切り替えなければ、イメージした球は打てません」

 リンクスは、まさに自然との闘い。全身全霊をかけて臨むことだ。

 大里桃子は通算2オーバー22位、河本結と勝みなみは同3オーバー29位、畑岡奈紗は同4オーバー37位、川崎春花は同6オーバー55位、佐久間朱莉は同7オーバー60位。

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