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ネット情報は玉石混交…自分ががん患者になって痛感した【がん放射線治療 ウソ・ホント】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月27日 9時26分

ネット情報は玉石混交…自分ががん患者になって痛感した【がん放射線治療 ウソ・ホント】

(提供)国立成育医療研究センター

 私は昨年12月に乳がん告知を受け、今年2月に手術、4月末からは放射線治療がスタートした。

 放射線治療を受けるにあたって主にインターネットでさまざまな情報を集めたのだが、今思うのは、その内容は玉石混交だった。何が正しく、何が間違っていたのか、6月に治療を終えたばかりの私ならではの目線で書いてみたい。

 話を伺ったのは、東京・世田谷区にある国立成育医療研究センター放射線治療科の藤浩医師(放射線治療専門医)。

 そもそも放射線治療は何のために受ける治療なのか?

「わかりやすくいうと、『がんを小さくする』『がんの症状を減らす』。これらによってがんを根絶やしにすることが目指せ、また緩和的治療としても役立ちます。さらに、『再発を防ぐ』という目的もあります」(藤医師=以下同)

 がんに罹患した患者のすべてが放射線治療を受けるわけではない。

「がん患者の中で放射線治療を受けた人は全体の3割程度というデータがある。放射線が適応ではないがんの種類や症状もありますが、適応であるにもかかわらず医師が的確な判断をせず、放射線につながないことがあるのです。今現在のような放射線治療装置が、日本に導入されたのは1960年代ですが、欧米に比べるとまだ普及が遅れているのが現状です」

 乳がんや前立腺がんの場合、月曜から金曜まで毎日病院に通い照射を受ける。乳がんの場合、標準的な照射回数は16回か25回。どちらの回数でも予後に大きな変化はないというエビデンスがあるため、基本的には患者が回数を選択する。

「ただし、患者さんの病状を診て、医師が回数を決めることも少なくありません」

 私の場合、16回を希望したものの、病気を「根絶やし」にするために25回の治療となり、さらに、がんが残りそうな乳房の一部分のみへの照射を最終週にプラス5回、合計30回の放射線治療となった。

「もし途中で行けない日ができたら、最初からやり直しなのか?」という疑問があったが、これは杞憂。1日休めば、治療日数が1日延びるだけで、最初からやり直しということはない。

(源祥子/フリーライター)

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