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「有料老人ホーム」と「サ高住」…費用と暮らしはどう違う?【親を要介護にさせたくない】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月27日 9時26分

「有料老人ホーム」と「サ高住」…費用と暮らしはどう違う?【親を要介護にさせたくない】

写真はイメージ

【親を要介護にさせたくない】#12

 前回、高齢者が自宅で暮らせなくなった時の選択肢として、特別養護老人ホームと老人介護保健施設を紹介した。

 いずれも要介護認定が必要。公的施設のため各種サービスはありきたりのものになるが、収入が低ければ利用料金が安くなる。逆にそれなりの年金や資産を持っていると割高に感じる。そこで今回は一定の収入がある高齢者向けの民間施設に注目してみよう。

 まずはよく耳にするであろう有料老人ホームだ。公的施設では実現しづらい個性豊かな物件が多く、健康型(食事などのサービス付き)、介護付き(介護などのサービス付き)、住宅型(生活支援などのサービス付き)の3タイプに分けられる。このうち、「健康であること」が条件の健康型は全体の1%以下と極めて少ない。費用も高く、都心の高級物件だと、入居時に軽く億単位のお金が必要になる。

 残る介護付きと住宅型は、介護の必要性で分けられているように思えるが、実際は両者とも自立~要介護5まで受け入れているケースが多い。異なるのは介護付きだとホームが提供する介護サービスを利用できるのに対し、住宅型は地域の訪問介護などの外部サービスを利用する点だ。

 入居にかかる費用は居室の広さや提供されるサービスの質によりかなり幅広く、首都圏郊外の15平方メートルほどの個室利用なら20万~30万円あたり。入居時に「前払い金」を預ければ月額費用が安くなるシステムを導入しているところが多い。

 最後はサービス付き高齢者向け住宅、通称「サ高住(さこうじゅう)」。居室はトイレと風呂付きで原則25平方メートル以上、バリアフリー仕様になっているのが特長だ。定期的な安否確認と食事や清掃などの生活支援が提供されるのが基本であり、それ以上のサービスを行うかどうかは個別に契約する必要がある。

 つまり、必要に応じ医療や介護機関との連携を図ることのできる共同住宅という位置付けなので、入居の際は一般の賃貸住宅と同様の契約を結ぶことになる。自立した生活ができるものの、一戸建てや一般賃貸住宅での暮らしがつらくなった人に適している。費用は月額15万~30万円ほどが目安だろう。

 なお、有料老人ホームは「老人福祉法」により老人の福祉と心身の健康保持を提供するのに対し、サ高住は「高齢者住まい法」による老後の居住地の確保を目標にしている点も大きな違いだ。

(西内義雄/医療・保健ジャーナリスト)

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