野球発祥国での開催なのにナゼ? 大リーガーが28年ロス五輪にも参加できない3つの理由
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月28日 9時26分
コミッショナーのロブ・マンフレッド氏(C)ロイター/USA TODAY Sports
2028年のロサンゼルス五輪では、2大会ぶりに野球が実施される。
クリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)やブライス・ハーパー(フィリーズ)らが五輪でもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のように祖国の名誉を担いたいという趣旨の発言をするなど、選手はオリンピックへの参加に前向きだ。
しかし、これまで大リーグ機構は、各球団の40人枠に入っている選手の出場を認めてこなかった。そして、機構は従来の方針を改める姿勢を示していない。
機構の方針の理由は主に次の3点にある。
第1の理由は、7月下旬から8月上旬というオリンピックの開催時期が公式戦の最中であるという点である。
東京大会で選手を派遣した日本のプロ野球界が26日間にわたってシーズンを中断し、例年よりも日本シリーズの開催が1カ月遅れたことは記憶に新しい。
仮に、大リーグから選手が参加するなら1カ月程度はシーズンを中断しなければならない。だが、9月から10月にかけてNFL、NHL、NBAが相次いで開幕することを考えれば、シーズンの中断と延長によって野球の注目度が相対的に低下することは避けられない。これは興行の面で好ましくない事態である。
第2に、選手のケガの可能性である。
もし、五輪に参加した選手が故障すれば、公式戦再開後の各球団に影響を与えるし、選手への補償なども生じ、問題は複雑にならざるを得ない。
公式戦も絶えずケガの可能性はあるとはいえ、五輪という別の試合に参加して選手の体に異常が生じることは、球団経営者にとっては危機管理の上からも好ましくない。
そして、第3の理由は機構にとって重要な国際戦略の一環であるWBCの価値を相対的に低下させることである。
大リーグの選手が出場できるのはWBCのみという事実は、大会の魅力の一つでもあり、放映権料を決める上でも重要な役割を果たす。
こうした特長を持つWBCの魅力を弱めかねない五輪への大リーグ選手の派遣は、機構にとっては同意しがたい。
コミッショナーのロブ・マンフレッドは今後、関係者との協議によって方針を定めるとしている。
だが、こうした事情から、現時点で大リーグの選手たちをロサンゼルス五輪で目にすることは難しいのが実情なのである。
◇ ◇ ◇
メジャーでプレーする大谷の五輪出場に暗雲が垂れ込めているわけだが、五輪どころか26年WBCの出場は、本人の意志で辞退する可能性が浮上している。いったいなぜか。大谷が「絶対に避けたいこと」とは何か。
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