【オクラ】保水力が高く夏を乗り切るのに欠かせない野菜
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月30日 15時38分
オクラと夏野菜の豆乳そうめん(提供写真)
猛烈な暑さが続く今年の夏。そろそろ9月を迎えますが夏バテが悪化していませんか? まだまだ蒸し暑い屋外と、冷房の効いた部屋との往復は、自律神経のバランスが乱れて、疲労、眠気、めまいなどの不調を引き起こす大きな原因になります。
とりわけシニアの場合、身体に熱がこもりやすいため、とくに夏バテが悪化しがち。年齢を重ねると、体温調節機能は衰えます。体内の熱が高くなっていても、脳の認識が弱まり、体温を下げる発汗機能が働かなくなったり、熱を放つ血管の拡張も不十分になりやすいのです。
また、加齢によって体内の水分量が少ないため、脱水状態になりやすい傾向があります。さらに喉の渇きが感じにくかったり、水分を少量しか摂取できないために熱中症を引き起こすなど夏のトラブルが起きやすいのです。
今年は残暑も長引くと予想され、夏バテの回復も遅くなると思われます。シニアにとって、基礎体力と免疫力を低下は秋の不調を引き起こしかねません。この時期はとくに、食養生をしっかりと講じましょう。
中医学において、夏は1年でいちばん体力を消耗する季節です。大量に汗をかくことで、身体に必要な水分を失ってしまいます。そして汗とともに、元気の源である「気」も一緒に排出されるため、だるい、やる気がでないといったいわゆる夏バテの症状を引き起こしてしまうのです。
さらに気が不足すると「血」を生み出せず、汗をかくために「水」もどんどん減る一方。夏は「気・血・水」すべてを消耗してしまうという過酷な季節なのです。
残暑を乗り切るために、とくに心掛けたいのは汗で失った水を補給すること。「だったら、水をたくさん飲めばいい」と思いがちですが、水を飲む=体液を増やせるわけではありません。あくまで「体液を生み出す食材」を補って「身体に潤いをとどめる」ことがポイントです。
水分の取り過ぎは胃液が薄まり、食欲が落ちてさらにバテる原因になるので、食べもので補うのが賢い方法です。これを怠ると、秋になってから気管支のトラブルや肌の乾燥を引き起こしやすくなってしまいます。次の季節を快適に過ごすためにも、しっかりいまのうち身体に潤いを与えておきましょう。
おすすめはオクラ。身体に必要な水分をしっかりと与えるうえに、保水力が高く夏を乗り切るのに欠かせない野菜です。体内に潤いを与えるため、乾燥肌や大腸の乾燥による便秘の改善にも役立ちます。疲労回復、滋養強壮に役立つとともに、腰痛にも効果的です。
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