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ルール改正で設定相次ぐ「非上場株投信」は、高いリターンが得られるか見極める必要あり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年8月31日 9時26分

ルール改正で設定相次ぐ「非上場株投信」は、高いリターンが得られるか見極める必要あり

日経平均銘柄以外も注目しよう(C)日刊ゲンダイ

【マネーの教科書】

 非上場株を組み入れた投資信託の設定が本格化しそうだ。野村アセットマネジメントは、9月2日以降に非上場株を組み入れた「野村日本新鋭成長株ファンド」を設定、野村証券で販売する。レオス・キャピタルワークスも「ひふみクロスオーバーpro」を9月12日に設定、直販のほか楽天証券やSBI証券で販売予定。新NISA成長投資枠でも購入可能だ。

 非上場株への投資は、上場株への投資と比較して高いリターンが期待できるが、これまでは投資信託への組み入れができなかったため、投資が難しかった。投資信託協会は2月15日に自主ルールを改正、非上場株を15%まで組み入れることを認めた。個人投資家の選択肢が増えると同時に上場予備軍のスタートアップ企業にとっては、資金調達がしやすくなるメリットがある。非上場株を組み入れた投資信託は、すでに米国では普及しており、人気になっているという。

「野村日本新鋭成長株ファンド」は、上場後10年未満の日本企業をポートフォリオの中心としながら、非上場株式も組み入れることで、高いリターンを目指す。新規性のあるビジネスモデルを保有し、高い成長が期待できる企業を選別して投資するという。

「ひふみクロスオーバーpro」は、50%を上場企業に投資し、非上場企業を10%程度組み入れる。また、投資した非上場企業が上場した後も投資を続け、その比率を35%程度とする。残りの5%は、上場5年以内の企業に投資する。

 高いリターンを確保するには、銘柄選定が重要になるが、同社が過去に投資した上場5年以内の銘柄は、TOPIXをはるかに上回るリターンを確保している。2012年5月から24年5月までの12年間でTOPIX(配当込み)が約5倍になっているのに対し、上場5年以内に投資した銘柄は約9.6倍になっているという。

 投資するなら、信託報酬が高めである点には注意が必要だ。野村は最大年2.178%(税込み)、レオスは年1.65%(同)となっている。それを差し引いて、高いリターンが得られるかどうかを見極める必要がある。また、非上場株には、流動性など特有のリスクもある。目論見書などで確認したい。

(ジャーナリスト・向山勇)

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