NHK朝ドラ「虎に翼」の性転換で思い出したのはカルーセル麻紀…1973年にモロッコで手術
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月1日 9時26分
カルーセル麻紀(C)日刊ゲンダイ
「その話、必要ですか」
8月21日に放送された朝ドラ「虎に翼」(NHK)が今も物議を醸している。設定は1955(昭和30)年ごろと思われるが、突然、中村中が演じる和服姿のバーのママが登場して「私は男の体で生まれたけど、女の体になるよう性転換の手術を受けました」と語る。
「?」と首をかしげた視聴者も多かったようで、SNSでもすぐに話題になった。
これを見てすぐに思い浮かべたのはカルーセル麻紀(81)だった。カルーセルさんは日刊ゲンダイの連載で当時のことを語っている。
カルーセルさんが30歳の73年。わざわざモロッコまで行ってカサブランカで手術を受けた。造膣手術が大変で出血などで苦しんだそうで、化膿して膣からおならが出た、腐った部分は自分で切ったと壮絶な体験を語った。
カルーセルさんが「徹子の部屋」に出た時に、手術した街を「モロッコのマラ消し(マラケシュ)よ」と冗談を言ったら黒柳に受け、黒柳が「麻紀ちゃんはマラ消しですよね」というようになったという。
「虎に翼」の時代は、そんなカルーセルさんの時代の20年近く前。
日本で性転換手術が最初に行われたのは50年前後だそうだが、仮にその人物が寅子を演じる伊藤沙莉と接点があったとか、寅子と性転換手術を受けた人が接触があったというなら話は別。このドラマは日本初の女性裁判官で家庭裁判所の所長を務めた三淵嘉子がモデルで、フィクションではない。現代の社会問題を盛り込むなら何らかの事実関係や証拠は必須。
カルーセルさんに「あの時代に人前で性転換したと堂々と話す人なんていないと思う」と言われたら……。性転換、LGBTを主張するため、蟻の一穴でこんな筋立てをしているとしたら、公共放送の大問題。この件についてNHKは説明が必要ではないか。
(峯田淳/日刊ゲンダイ)
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