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キムチは腸内環境改善やダイエット効果が期待できる…塩分を取り込みづらい夕方に食べたい【時間栄養学的「気になる食品」】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月3日 9時26分

キムチは腸内環境改善やダイエット効果が期待できる…塩分を取り込みづらい夕方に食べたい【時間栄養学的「気になる食品」】

(C)日刊ゲンダイ

【時間栄養学的「気になる食品」】キムチ

 キムチは韓国の伝統的な発酵食品で、数千年にわたる歴史があるといわれています。その起源は、紀元前約3世紀頃。寒冷な冬に備えて野菜を長期間保存するための手段として発展し、最初の頃のキムチは塩漬けした野菜だけでしたが、時代とともに唐辛子、ニンニク、魚介の発酵調味料などが加わり、今日のような多様な風味を持つキムチへと進化したそうです。特に唐辛子の導入は16世紀頃と意外と遅いのが驚きですが、それ以降、キムチは独特の辛味を持つ発酵食品として定着しました。

 その健康効果は多岐にわたります。まず、キムチは乳酸菌を豊富に含んでいて、腸内環境の改善に有効なことがわかっています。乳酸菌は腸内の善玉菌の増殖を促し、腸内フローラを整えることで、消化吸収を助けるとともに免疫力の向上に役立つのです。さらに、乳酸菌が腸内で増殖することで、抗炎症作用やアレルギー反応の軽減にも関与することが一部の研究では示されているので、ぜひ取り入れたい善玉菌のひとつです。

 また、低カロリーでありながら、ビタミンA、ビタミンC、カルシウム、鉄分などの栄養素も豊富です。これらの栄養素は、抗酸化作用を持ち、老化防止やがん予防に役立つとされています。特にビタミンCは免疫機能の強化に不可欠であり、日常的な健康維持に大いに貢献します。

 さらに、キムチに含まれるカプサイシン(唐辛子の辛味成分)は、血行促進や代謝の活性化を促し、ダイエット効果も期待されています。

 2014年に発表された論文では、キムチの摂取が血糖値の改善やコレステロール値の低下に役立つことが報告されています。また、キムチに含まれる発酵成分は抗酸化作用を持ち、細胞の老化を遅らせる効果の可能性もあるそうです。ほかにも2020年には、キムチの摂取が腸内の微生物群の多様性を高め、健康な腸内環境を維持することが確認されています。

 その一方で、キムチは塩分含量が高く、過剰摂取には注意が必要です。塩分を一番取り込みづらい時間帯は夕方の時間帯というデータがありますので、食べるときに参考にしてみてください。高血圧や腎臓疾患がある人は、摂取量を調整しながら取り入れてみてください。

(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)

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