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守備に定評のあるMF陣を揃えて堅守に終始、引き分けの「勝ち点1」狙いか【W杯最終予選初戦 難敵中国代表の正体】#中

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月4日 9時26分

守備に定評のあるMF陣を揃えて堅守に終始、引き分けの「勝ち点1」狙いか【W杯最終予選初戦 難敵中国代表の正体】#中

中国の「遠藤航」MF李源一(C)新華社/共同イメージズ

【W杯最終予選初戦 難敵中国代表の正体】(中)

 2022年カタールW杯のアジア最終予選でも日本と中国は、同じ組に入って対戦しました。

 日本がアウェー(中立国のカタール開催)で1-0、ホーム(埼スタ)で2-0と勝利しましたが、当時の中国は厳格なゼロコロナ政策の真っただ中。自国でホームゲームを開催できなかったことを考慮せねばならないでしょう。

 欧州組の多い日本代表は、長距離移動などハンディを背負っています。

 5日夜、26年北中米W杯のアジア最終予選の初戦・中国戦が埼スタで行われます。日本代表は2日午後5時から千葉・夢フィールドで合宿をスタートさせましたが、欧州組で間に合ったのは英の三笘と菅原、ドイツの板倉ら6人だけです。スペインの久保、フランスの南野、伊東、中村ら11人は帰国が2日の深夜となり、もちろん初日の練習は不参加となりました。

 一方の中国代表は8月21日にメンバーを発表した後、合宿を張って調整してきました。これだけでも日本が苦戦しそうな要因と言えるでしょう。

 今回の中国代表のMF陣は、まずは守備に定評のある選手を起用し、日本の攻撃の芽を摘むことで失点を回避しようという意図を感じます。

 中盤の中心選手として山東泰山に所属する李源一(リ・ユアンイ)の名前を挙げましょう。

 彼のプレースタイルは「激しくチャージしてボールを奪う」と「持ち上がって攻撃の起点」になったり、果敢に「シュートを打っていく」。たとえば日本代表のデュエル王・MF遠藤航(リバプール)のイメージです。

 河南でプレーする王上源(ワン・シャンユアン)は守備的能力の高い選手ですが、ボールを持つと前線・左右に「散らす」能力も高い。間違いなく要注意選手です。

 スペイン1部でプレーし、EL出場歴もあるFW武磊(ウー・レイ)は今季、所属する上海海港でも好調をキープしていますが、中国代表にはラストパスを供給して彼を生かす「パサー」が少ないのが苦しいところ。 

 上海申花の謝鵬飛(シェ・ペンフェイ)は昨シーズン、私がコーチを務めていた武漢三鎮でプレーしていて攻撃センスの良さを目の当たりにしました。要警戒です。

 中国代表を率いるクロアチア人指導者・イバンコビッチ監督は就任して以来、4バックの布陣で戦っています。試合の終盤に「点を取らなければならない局面」の時だけ3バックにし、前線の人数を増やしてパワープレーを仕掛けました。

 しかし、日本戦でイバンコビッチ監督は、あくまで守備に徹してドローに持ち込み、勝ち点1を持ち帰る戦法を採るのではないでしょうか。

 最終予選C組は日本とオーストラリアが頭ひとつ抜けており、中国は3位狙いが現実的です。

 もしかすると──。

 日本のストロングポイントである左右両サイドの攻撃力(フランスの伊東純也、中村敬斗、ドイツの堂安律、英プレミアの三笘薫)を警戒して3バックを採用し、両サイドのウイングバックを下げて「5バック」の専守防衛スタイルの可能性もあると思っています。

 21年、カタールW杯の最終予選の初戦で日本代表は、地元でのオマーン戦を0-1で落としました。そのオマーンを率いていたのが、中国代表で指揮を執っているイバンコビッチ監督です。

 策士で知られる敵指揮官の巧妙な罠にはまらないことも大事になってきます。 (つづく)

(黒崎久志/中国超級・青島西海岸 前監督 聞き手=森雅史/サッカージャーナリスト、絹見誠司/日刊ゲンダイ)

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