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スシローを運営「F&LC」で何が…プロ経営者として知られる水留浩一社長が交代

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月4日 9時26分

スシローを運営「F&LC」で何が…プロ経営者として知られる水留浩一社長が交代

10月に退任する(FOOD&LIFE COMPANIESの水留浩一社長)/(C)共同通信社

【企業深層研究】FOOD&LIFE COMPANIES(上)

 回転ずし大手、スシローを運営するFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)は8月2日、山本雅啓副社長執行役員(46)が10月1日付で社長執行役員に昇格すると発表した。12月に開く定時株主総会を経て代表取締役社長に就任する。水留浩一現社長(56)は10月1日に退任し、12月に取締役特別顧問になる予定だ。

 山本副社長は水留社長と同じ電通出身。2000年に早稲田大学法学部を卒業、アサツーディ・ケイ(現ADKホールディングス)に入社。09年に電通に転職。電通グループのDirector(部長職相当)を経て、23年6月にF&LCに移籍。副社長として国内事業COOを務めてきた。

 水留はプロ経営者として知られている。東京大学理学部卒業。学生時代にやった添乗員のアルバイトでは毎回、40人近い参加者の顔と名前をすぐに暗記。進んでマイクを握ったり、女性客の手を取ってダンスをしたり率先して盛り上げ役を買って出た。

 卒業後、電通で勤務した後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)を経て、欧州を代表するコンサル会社、ローランド・ベルガー日本法人に入社。企業・事業再生を専門とするグループで数多くの案件を手がけた企業再生のプロだ。

 09年には官製ファンドの企業再生支援機構(現・地域経済活性化支援機構)の常務に就き、翌10年、会社更生法で再生中の日本航空(JAL)の副社長に転じた。

 水留の名前が経済界に知られるようになったのは、日本航空の副社長に就いてからだ。

 10年12月、稲盛和夫会長のもと、管財人である企業再生支援機構と京セラが支える体制を整えた。支援機構常務の水留が副社長に就いた。水留は42歳。「水留、WHO?」との声が上がった。

 稲盛のもとで水留は人員整理を仕切った。副社長就任早々、パイロットと客室乗務員146人が、整理解雇は不当として東京地裁に提訴した。

 整理解雇では、退職金が割り増しされる例はほとんどない。しかし、JALでは、整理解雇にもかかわらず、早期退職募集と同等の割増退職金が提示された。

 非御用組合のメンバーを狙い撃ちにした「管財人の企業再生支援機構による不当労働行為」として、水留は国会に喚問された。整理解雇について、会長の稲盛との認識の違いを共産党議員に追及され、寄り合い世帯の意思不統一ぶりをさらけ出した。

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