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日経平均が今年3番目の下げ幅…9.4株価暴落は「石破茂NO」のメッセージか?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月5日 10時58分

日経平均が今年3番目の下げ幅…9.4株価暴落は「石破茂NO」のメッセージか?

岸田首相はやれなかった(C)日刊ゲンダイ

 下げ幅は今年3番目の大きさだった。

 4日の東京株式市場で日経平均株価が一時、前日比1800円を超える大暴落となった。理由は米景気悪化への懸念と2円ほど進んだ円高。米市場を牽引してきた「エヌビディア」など半導体株が売られ、東京市場でも半導体関連株中心に売り注文が膨らんだ──などと解説されているが、「いえ、それだけじゃないですよ」と市場関係者がこう続ける。

「『石破ショック』の影響です。自民党総裁選に出馬する石破茂元幹事長が、2日のテレビで金融所得課税の強化を実行したいと発言した。これは株価下落要因ですから、マーケットは嫌がる。つまり、4日の暴落はマーケットからの『石破NO』のメッセージでもある」

 金融所得課税は株式の売却益などへの課税で、現在の税率は一律20%。給与所得などの最高税率55%と比べて低く、富裕層ほど金融所得が多いため、課税強化は富裕層への影響が大きい。

 思い出すのは3年前の総裁選だ。岸田首相が金融所得課税の強化を打ち出し、増えた税収を所得格差是正などの分配政策に充てようとした。ところが、岸田勝利で具体的な検討が進みそうになると、株価が下落し、断念。「岸田ショック」と言われたものだ。

 石破発言を受け、他の総裁選候補は、「貯蓄から投資への流れに水を差すような議論をするタイミングではない」(小泉進次郎元環境相)、「これまでの取り組みと逆行する」(小林鷹之前経済安保相)、「少なくとも今ではない」(河野太郎デジタル相)と、一斉批判。石破氏は「課税強化は一部の富裕層に限定すべきだ」という趣旨に微修正した。

 経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「石破氏は総裁選でトップランナーのひとりとみられていますから、マーケットは石破氏の発言をそれなりに意識する。今のような重たい相場の時はなおさらです。3年前の岸田氏は金融所得課税の強化をやれなかったが、石破氏なら本当にやってしまうのではないかと警戒している。マーケットには『自民党は財界におもねってきた政党なので、株式市場に不都合なことはしないだろう』という潜在意識がありますからね。もっとも、富裕層と持たざる者の格差は拡大している。富裕層への資産課税により再分配機能を強化するのは、今の日本にとって適切な対応だと思います。ただ、自民党でそれを実行するには、よほどの胆力がないとできないでしょう」

 さて石破氏は、金融所得課税の強化を主張し続けられるのか。

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