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大物OB2人を起用、再建図るマリナーズの狙い…一部メディアからは「時代錯誤のギャンブル」と批判

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月6日 9時26分

大物OB2人を起用、再建図るマリナーズの狙い…一部メディアからは「時代錯誤のギャンブル」と批判

ウィルソン監督(左)とマルティネス打撃コーチ(C)ロイター/USA TODAY Sports

 マリナーズはドジャースに3連敗して貯金がゼロになった8月22日に、サービス監督とデハート打撃コーチを更迭。後任の監督にダン・ウィルソン、打撃コーチにはエドガー・マルティネスを起用する人事を発表した。

 メジャーリーグでは指導者の能力は現役時代の実績と別物とみなされているため、日本のように高名な球団ОBが監督やコーチに就任するケースはほとんどない。今回のマリナーズの人事はそうした潮流の真逆を行くものだ。

 イチローの活躍をテレビで熱心に見ていた方はご記憶と思うが、ウィルソンはマリナーズが最強だった当時、正捕手を務め、E・マルティネスはかつての主砲でマリナーズ一筋の元選手では最初に殿堂入りを果たした大物ОBだ。

 この2人のようなレジェンドがコンビで監督・コーチに就任するのは、久しくなかったことなので、ファンは大喜びだったが、メディアからは驚きの声が上がった。

 通常、シーズン中の監督交代劇では、更迭された監督に代わってベンチコーチか三塁ベースコーチが内部昇格するケースが多い。マリナーズのディポト編成責任者が、そうした定石を踏まず、コーチ経験すらない有力ОBのウィルソンをあえて監督に据える決断をしたのは、従来の投手力と打線のつながりを重視する穏健なチームづくりでは限界があることを悟り、23年前のマリナーズを理想とするチームづくりに方向転換したからだ。

 その年のマリナーズは、ケン・グリフィーに続いてアレックス・ロドリゲスが抜けて、スーパースター不在となったが、ピネラ監督のもと、新戦力のイチローをはじめ、個々の打者が自己ベストかそれに近い成績を出したため、得点力がリーグトップに。メジャー記録となる116勝をマークした。

 同編成責任者はチームの最大の問題点を若手が伸び悩んで潜在能力の半分も発揮できないチーム環境にあるとみており、この問題を解消するには打者がフルに実力を発揮していた時代に立ち返ることが一番と考えたのだ。

 ウィルソン新監督は記者会見で「僕はルー・ピネラ監督という史上最高の人物から、チーム内でリーダーシップを発揮する方法を学んだ。彼は選手たちに毎試合、100%の力を出すよう求めたが、僕も同じことを選手たちに求めていきたい」と話した。

 こうしたマリナーズの復古主義は、一部のメディアから時代錯誤のギャンブルと批判されているが、ウィルソン新監督とマルティネス打撃コーチのもとで打線はにわかに活気づいており、勝ち星が先行するようになった。

 今後どこまで勝ち越しを増やせるか注目だ。

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